ケン・ローチ監督ラスト作品『オールド・オーク』4月24日公開、是枝裕和・宇多丸・松尾潔・北村紗衣がコメント

オールド・オーク●TJとヤラ

イギリスの巨匠ケン・ローチ監督が「最後の作品」と語る映画『オールド・オーク』が、4月24日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国でロードショー公開されます。このたび是枝裕和、宇多丸、松尾潔、北村紗衣による絶賛コメントと場面写真、監督スチールが解禁されました。




ケン・ローチ監督とは──イギリス北東部3部作の完結

ケン・ローチ監督●オールド・オークメイキング

ケン・ローチは、労働者階級の日常や社会的不平等を長年にわたって描き続けてきたイギリスを代表する映画監督です。2016年に公開され日本でも大きな反響を呼んだ『わたしは、ダニエル・ブレイク』、2019年の『家族を想うとき』と並ぶ「イギリス北東部3部作」の最終章が、本作『オールド・オーク』にあたります。

本作は2023年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、同年のロカルノ国際映画祭では観客賞を受賞。監督自身が「自分にとって最後の作品」と語っており、集大成とも言える1本です。



物語の舞台──炭鉱の町に残された最後のパブ

オールド・オーク●ヤラの家族たち

物語の舞台は、2016年のイングランド北東部の衰退した炭鉱の町。かつて活気に満ちていた時代から30年が経ち、地域唯一のパブ「オールド・オーク」は今や人々の最後の拠り所となっています。店主のTJ・バランタインは経営に苦心しながらも店を守ってきましたが、町がシリア難民を受け入れ始めたことで、パブはたちまち住民と難民が衝突する場へと変わってしまいます。

そんな中、TJはカメラを手に持つシリア人女性ヤラと出会い、思いがけない友情を育むことになります。ケン・ローチ監督は本作の着想について、「実際にシリア難民がある北東部の町に到着した際の出来事がもとになっている」と述べており、フィクションでありながらもリアルな現実に根ざした物語です。脚本は長年のパートナーであるポール・ラヴァティが担当し、出演はデイヴ・ターナー、エブラ・マリ、クレア・ロッジャーソンらが名を連ねています。



是枝裕和、宇多丸、松尾潔、北村紗衣──各界からのコメント

オールド・オーク●サブ3_パブの常連

本作の日本公開にあわせ、各界の著名人4名からコメントが寄せられました。映画監督の是枝裕和は「世界でも、日本でも至る所に蔓延している人と人の『分断』。この最も厄介な手に負えない病巣を前にしてもケン・ローチは諦めない」と述べ、「これほどまでに一貫した『眼差し』を世界に、人間に向け続ける彼の存在こそが、映画にとっての希望であると改めて確信した」と言葉を続けています。

ラジオパーソナリティとしても活躍するライムスターの宇多丸は、「押しつけられた理不尽に苦しむ者同士、噛みつき合うのか、助け合うのか、それとも黙ってやり過ごすのか……それは明らかに、2026年現在の日本社会に生きる、我々自身にも向けられた問いだろう。ケン・ローチ渾身のまたしても大傑作、劇場公開されて、本当に良かった!」とコメントしています。

音楽プロデューサー・作家の松尾潔は「ローチが見つめるのは、難民そのものではない。『分断を生む社会の構造』だ。怒りと不信の底に、なお残る連帯の可能性を探る。2016年の英国北東部を描いたこの物語が、2026年の日本に重なって見えるとき、私たちは何を選び取るのか」と本作の本質を鋭く指摘しています。

英文学者の北村紗衣は、「パブはpublic house、つまり『公共の家』という単語からきています。お酒を飲むだけではなく、人々が集まるコミュニティの中心としての公共的な機能を持っています。そんなパブが地域社会のためにどういう機能を果たせるのか、果たすべきなのかを描いた映画です」と、イギリス文化の視点からパブの持つ意味を解説しています。



分断の時代に問う、共に生きることの意味

ケン・ローチが描く「分断と連帯」というテーマは、2016年のイギリス北東部を舞台にしながらも、現在の日本社会とも深く共鳴します。失業、貧困、難民の受け入れ、どれも遠い国の話ではなく、私たちの足元にも静かに広がっている問題です。そうした社会の亀裂を前にして、人はどう選択するのか。本作はその問いを、説教ではなく、一人ひとりの日常の積み重ねとして丁寧に描いています。

パブという「公共の場」が果たしてきた役割と、そこで生まれる人と人のつながり。スクリーンの中のオールド・オークを通じて、私たちは「共に生きるとはどういうことか」を静かに問い直すことになるでしょう。ケン・ローチが最後の作品として選んだこの物語を、ぜひ劇場でご覧ください。

公開情報

 

ケン・ローチ監督最新作『オールド・オーク』

 

監督
ケン・ローチ
脚本
ポール・ラヴァティ
出演
デイヴ・ターナー、エブラ・マリ、クレア・ロッジャーソンほか
作品情報
2023年 / イギリス、フランス、ベルギー映画 / 英語、アラビア語 / 原題 : The Old Oak
公開日
4月24日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国公開
配給
ファインフィルムズ

© Sixteen Oak Limited, Why Not Productions, Goodfellas, Les Films du Fleuve, British Broadcasting Corporation, France 2 Cinéma and The British Film Institute 2023

映画『オールド・オーク』一般試写会に20組40名様をご招待

British Culture in Japanでは4月24日(金)に公開される映画『オールド・オーク』の試写会に20組40名様をご招待します。

応募方法は以下の通りとなります。

1. British Culture in JapanのXアカウントをフォロー⇒ https://x.com/britculturejp

2. 以下の文言をコピペしてご自身のTwitterアカウントでツイート。

4月24日(金)より公開される、ケン・ローチ監督自ら最後の作品と語る映画『オールド・オーク』の試写会に応募しました https://bcij.jp/ctg/film/33266.html #オールドオーク_bcij

以上で応募完了です。締め切りは4月8日(水)23時59分。当選者の方にはDMでお知らせいたします。

試写会概要

 

日程
4月16日(木)
時間
開場18時30分 / 開映19時(上映時間 113分)
会場
日比谷図書文化館 日比谷コンベンションホール(大ホール)(東京都千代田区日比谷公園1-4 地下1階)
ご招待人数
20組40名
上映後の登壇ゲスト
呉美保(映画監督)、ISO(ライター)予定

●当日は受付で、当選メールもしくは、当選メールをプリントアウトしたものを確認させていただきます。
●満席の際、及び開映後のご入場はいかなる理由でも、一切お断りいたします。予めご了承ください。
●本試写会はSNSアカウントをお持ちで、SNSからの感想、口コミ拡散をご協力いただける方のみご応募下さい。
●当日はメディアによる取材が入る可能性がございます。お客様が撮影に映り込むことがございますので予めご了承ください。
●やむを得ずゲストの登壇が中止となる場合がございます。予めご了承ください。

Text by British Culture in Japan編集部

 

Link

https://oldoak-movie.com/

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