オアシスの『ザ・マスタープラン』はなぜ裏ベストと呼ばれるのか？B面曲の魅力を25周年記念盤で再発見

英国ロックの歴史に燦然と輝く伝説的なバンド、オアシス。90年代に世界中で大ヒットした3枚のアルバム『Definitely Maybe』、『(What’s The Story) Morning Glory?』、『Be Here Now』からのシングルB面曲だけで構成された『ザ・マスタープラン』は、隠れた名曲が揃っていることから“裏ベスト”と呼ばれています。このアルバムが発売から25周年を迎えることを記念して、ビッグ・ブラザー・レコーディングスは限定コレクターズ・エディションを発売することを発表しました。

『ザ・マスタープラン』とは

『The Masterplan』重量盤シルバー・カラーヴァイナル盤

『ザ・マスタープラン』は1998年に発売されたオアシスの4枚目のアルバムです。しかし、このアルバムには新曲は一切収録されていません。それは、このアルバムがオアシスが時代を決定づけた初期3枚のアルバムからのシングルB面曲だけを集めたものだからです。オアシスはB面曲にも細心の注意を払っており、そのクオリティはA面曲に負けないどころか、それ以上のものもありました。そのため、このアルバムはオアシスの“裏ベスト”としてファンに愛されています。

『ザ・マスタープラン』に収録されている曲

『The Masterplan』ブラック・ヴァイナル盤写真

『The Masterplan』ブラック・ヴァイナル盤

『ザ・マスタープラン』に収録されている14曲はどれもがオアシスを語る上で欠かせない名曲です。例えば、「Acquiesce」は元々「Some Might Say」のカップリング曲でしたが、ギャラガー兄弟が共にリード・ヴォーカルをとることで人気が高まりました。「Half The World Away」は「Whatever」のB面曲でしたが、後に人気シットコム『The Royle Family』のテーマ曲として有名に。「The Masterplan」は「Wonderwall」のB面曲でしたが、ノエル・ギャラガーはこの曲を“自分が書いた曲で最高の曲のひとつ”と認めています。ほかにも、ノエルがひとりアコースティックで録音した「Talk Tonight」、さらには「Stay Young」、「Listen Up」、「Going Nowhere」、「Fade Away」、「Rockin’ Chair」など、他のバンドであれば間違いなくシングルA面曲になっていたであろう名曲揃いです。

『ザ・マスタープラン』の限定コレクターズ・エディション

『The Masterplan』ソフトパック仕様CD写真

『The Masterplan』ソフトパック仕様CD

『ザ・マスタープラン』の25周年記念盤は、オリジナル盤のリリースから25年となる11月3日（金）に発売されます。このアルバムは、『Chasing The Sun』リイシューからのリマスター音源が使用されており、今回初めてひとつのコレクションとして発売されます。また、新しいフォーマットも用意されており、リミテッド・エディション2枚組LP（重量盤シルバー、グリーン＆ブラックのマーブル、ブラックの3種）、CD、クリーム・カセットの中から選ぶことができます。オアシスファンはもちろん、英国ロックの魅力に触れたい方にもおすすめのアイテムです。

カセット・アルバム仕様

『The Masterplan』カセット・アルバム仕様

『ザ・マスタープラン』はUKオフィシャル・アルバムチャートで初登場2位、発売初週に売上12万2,000枚以上を記録。その後、トリプル・プラチナに認定され、全世界で300万枚以上のセールスとなりました。このアルバムはオアシスの偉大さを証明するだけでなく、B面曲の可能性を広げる画期的な作品としても評価されています。25周年を迎える今、再び『ザ・マスタープラン』の世界に浸ってみませんか？