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近代イギリス風景画の流れと国木田独歩の自然観に触れる展覧会が茅ヶ崎市美術館で開催
茅ヶ崎市美術館で2023年6月18日から8月27日まで、開館25周年記念企画展「イギリス風景画と国木田独歩」が開催。ジョン・コンスタブルやジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーといった画家たちの作品と、明治時代の小説家・国木田独歩の自然観を紹介します。
国木田独歩とイギリスのロマン派
リチャード・ウィルソン《キケロの別荘》 制作年不詳 油彩・キャンバス 郡山市立美術館蔵
国木田独歩は明治時代を代表する小説家です。結核の治療で訪れた茅ヶ崎でその短い生涯を閉じました。代表作『武蔵野』は、武蔵野の美しい風景を瑞々しい文体で描写しています。素朴な自然にロマンを見いだす新たな表現は文学者のみならず画家の間にも生まれました。
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー《コニストンの荒地》 1797年頃 水彩、鉛筆・紙 郡山市立美術館蔵
独歩の『武蔵野』に大きな影響を与えたのは、イギリスのロマン派詩人ウィリアム・ワーズワースでした。ワーズワースは湖水地方を題材にして詩をつくりました。産業革命や市民革命を経験し近代市民社会が成立した18~19世紀のイギリスでは、風景に対する関心が高まりをみせました。
ジョン・コンスタブル《デダムの谷》 1802年 油彩・紙、キャンバス 郡山市立美術館蔵
西洋風景画の頂点
ジョン・マーティン《フレッシュウォーター・ベイ》 1815年頃 油彩・キャンバス
郡山市立美術館蔵
イギリスでは、伝統的な風景画が刷新され西洋風景画の頂点が築かれました。ジョン・コンスタブルは故郷の豊かな風景を、ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーは光と色彩に溢れた自然を描きました。ジョン・マーティンやサミュエル・パーマーなどの画家たちも注目されます。
アルフレッド・イースト《富士山》 制作年不詳 油彩・キャンバス 府中市美術館蔵
本展覧会では、郡山市立美術館と府中市美術館の優品を通じて、近代イギリス風景画の流れをたどります。独歩の自然観に触れつつ、イギリス風景画の受容についても考察します。
アルフレッド・ウィリアム・パーソンズ 《箱根の秋》 制作年不詳 水彩・紙 郡山市立美術館蔵
本多錦吉郎《風景》 制作年不詳 水彩・紙 府中市美術館蔵
鹿子木孟郎《綾瀬》 明治26(1893)年 鉛筆・紙 府中市美術館蔵
イギリス風景画と国木田独歩
- 場所
- 茅ヶ崎市美術館
- 会期
- 2023年6月18日(日)~8月27日(日)
- 休館日
- 月曜日(ただし7月17日は開館)、7月18日(火)
- 開館時間
- 10時~17時(入館は16時30分まで)
- 料金
- 一般1,000円、大学生800円、茅ヶ崎市内在住65歳以上500円 ※高校生以下、障がい者およびその介護者は無料
Link
https://www.chigasaki-museum.jp/exhibition/7425/
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