- Food
バッキンガム宮殿・キングス・ギャラリーでエリザベス2世女王陛下のファッション展が史上最大規模で開幕──見どころを一挙紹介
エリザベス2世女王陛下の生誕100年を記念した史上最大規模のファッション展「Queen Elizabeth II: Her Life in Style(クイーン・エリザベス2世:ファッションで見るその生涯)」が、本日4月10日(金)よりロンドン・バッキンガム宮殿のキングス・ギャラリーで開幕しました。62人の王族が着用したクリスニング・ローブの史上初公開を含む約200点が、10月18日(日)まで展示されます。
史上最大規模の展覧会概要

© Royal Collection Enterprises Limited 2026 | Royal Collection Trust.
「Queen Elizabeth II: Her Life in Style」は、女王陛下の生誕100年を記念して開催される画期的な展覧会です。約200点のアイテムが展示され、その約半数が今回初公開となります。衣装のみならず、帽子、靴、アクセサリーに加え、未公開のデザインスケッチや生地サンプル、手書き書簡なども展示され、女王陛下のワードローブの全貌を10の年代ごとに辿ることができます。

© Royal Collection Enterprises Limited 2026 | Royal Collection Trust.
キュレーターのキャロライン・ド・ギトー氏は次のように述べています。「女王陛下の類まれな長きにわたる治世において、女王陛下の独特のスタイルは世界中で瞬時に認識されるようになり、英国ファッション業界を支え、何世代にもわたるデザイナーやクチュリエに影響を与えました」
開催詳細情報
- 会場
- バッキンガム宮殿 キングス・ギャラリー(ロンドン)
- 会期
- 4月10日(金)〜10月18日(日)※通常火・水曜休館(夏季は毎日開館の場合あり)
- 時間
- 10時〜17時30分(最終入場 16時15分)/
- チケット料金
- 大人£22(日本からの事前オンライン予約可)
- 展示点数
- 約200点(約半数が初公開)
- リンク
- https://www.rct.uk/queenelizabeth
62人の王族が着用──クリスニング・ローブが史上初めて一般公開

Charles Robert Leslie, The christening of Victoria, Princess Royal, 10 February 1841, c.1841–2 © Royal Collection Enterprises Limited 2026 | Royal Collection Trust.
本展最大の注目展示のひとつが、1841年に製作されたクリスニング・ローブです。ヴィクトリア女王の長女ヴィクトリア王女の洗礼式から始まり、代々の王族に引き継がれ、女王陛下自身も1926年5月に生後1か月で着用しました。62人もの王族が袖を通した歴史的な品が、今回初めて一般公開されます。

Vandyk, Princess Elizabeth after her christening with her parents, grandparents and godparents, 1926 © Royal Collection Enterprises Limited 2026 | Royal Collection Trust.

Baron, The christening of HRH The Prince of Wales (future King Charles III), 1948 © Royal Collection Enterprises Limited 2026 | Royal Collection Trust.
ローブは東ロンドン・スピタルフィールズ産のシルクに、デヴォン産のホニトン・レースを重ねた精巧な作りで、ヴィクトリア女王お抱えの仕立て職人ジャネット・サザーランドが手がけました。2004年に女王陛下の判断でレプリカが制作され、以降の洗礼式にはレプリカが使用されています。オリジナルのローブは展示に先立ち、テキスタイル・コンサーバーのセシリア・オリバーが100時間をかけて修復作業を実施。穴の補修やデリケートな部分の補強、セクションごとの丁寧なハンドウォッシュを経て展示に臨んでいます。
キングス・ギャラリーは、かつて女王陛下が洗礼を受けたバッキンガム宮殿内の礼拝堂があった跡地に建てられており、このローブが展示されることには特別な意義があります。第二次世界大戦中の爆撃で礼拝堂は失われましたが、その場所に女王陛下最古の衣装が戻ることは、単なる展示を超えた歴史的な瞬間といえるでしょう。
アーデム、リチャード・クイン、クリストファー・ケイン──現代英国デザイナーが参加

© Royal Collection Enterprises Limited 2026 | Royal Collection Trust.
今回の展覧会には、女王陛下のスタイルに影響を受けた英国デザイナー3名が作品を提供しています。アーデム・モラリオール、リチャード・クイン、クリストファー・ケインの各デザイナーが、自身のコレクションから1点を選び、女王陛下のファッションアーカイブのアイテムと並べて展示されます。

『Queen Elizabeth II: Fashion and Style』 © Royal Collection Enterprises Limited 2026 | Royal Collection Trust.
リチャード・クインは初代「クイーン・エリザベス2世英国デザイン賞」の受賞者でもあります。クリストファー・ケインは「女王陛下のワードローブは、シルエット・構築・象徴性・そして何より“抑制”を学ぶマスタークラスだ」とコメントしています。3名はいずれも、ロイヤル・コレクション・トラストが刊行した公式書籍『Queen Elizabeth II: Fashion and Style』にも寄稿しており、同書にはアナ・ウィンター DBEによるトリビュートも収録されています。
見どころ──10年代にわたるワードローブの全貌

© Royal Collection Enterprises Limited 2026 | Royal Collection Trust.
展示される約200点のうち、半数近くが今回初公開です。女王陛下の人生を10の年代ごとに構成し、公式行事用のクチュール・イブニングウェアからプライベートなオフデューティスタイルまで、幅広いワードローブを網羅しています。
なかでも注目の展示品は以下のとおりです。
1841年制作のクリスニング・ローブ(史上初公開)

Janet Sutherland, the royal christening robe, 1841 © Royal Collection Enterprises Limited 2026 | Royal Collection Trust.
62人の王族が着用したホニトン・レースのローブ。東ロンドン・スピタルフィールズ産のシルクにデヴォン産の繊細なホニトン・レースを重ねた精巧な作りで、ヴィクトリア女王お抱えの仕立て職人ジャネット・サザーランドが手がけました。女王陛下も1926年5月、生後1か月の洗礼式で着用されています。2004年以降はレプリカが使用されており、オリジナルの公開は今回が史上初となります。
1957年、アイゼンハワー大統領主催の国賓晩餐会用ガウン

Evening Gown worn to meet President Eisenhower,
Norman Hartnell, 1957. © Royal Collection Enterprises Limited 2026 | Royal Collection Trust.
ノーマン・ハートネル作のアップルグリーンのガウン。ワシントンD.C.の英国大使館で催された晩餐会に女王陛下が着用した一着です。
1960年、マーガレット王女殿下の結婚式用ドレス

Ensemble worn for the wedding of Princess Margaret, Norman Hartnell, 1960. © Royal Collection Enterprises Limited 2026 | Royal Collection Trust.
ブルーのクリノリン・スカートに合わせたボレロジャケット。英国王室の結婚式でフルレングスドレスが着用された最後の機会とされています。ドレスには3輪の大きなブルーのシルクローズが飾られており、花嫁の名「マーガレット・ローズ」へのオマージュとも言われています。
1960年代の透明プラスチック製レインコート

Transparent raincoat, Hardy Amies, 1960s. Worn over a patterned silk day dress and coat, Hardy Amies, 1970s © Royal Collection Enterprises Limited 2026 | Royal Collection Trust. Photographer: Jon Stokes.
ハーディ・エイミス作の当時としては革新的なデザイン。鮮やかなデイウェアを雨天でも群衆に見せるための実用的な工夫であり、女王陛下がのちに愛用された色付き縁の透明傘の先駆けとも言われています。
ノーマン・ハートネルによる未公開デザインスケッチ

(left) Silver lamé beaded shift dress, Norman Hartnell, 1972. / (right) Illustration for a silver lamé beaded shift dress worn during a State Visit to France in 1972, Norman Hartnell. © Royal Collection Enterprises Limited 2026 | Royal Collection Trust.
1972年のフランス国賓訪問用シルバーラメドレスのデザイン画で、女王陛下自身の手書きの注釈が添えられています。「opening parliament Canberra」と記されており、同ドレスをオーストラリア議会開会式に再着用されたことが伝わっています。
ハリス・ツイードのジャケットとバルモラル・タータン柄スカート

Harris Tweed jacket and Balmoral tartan kilt, Norman Hartnell, 1950s.
ノーマン・ハートネルが1950年代にデザインしたプライベートスタイルの一例。乗馬用ジャケット、防水アウター、ヘッドスカーフなど日常的な衣装も展示され、パブリックイメージとは異なる女王陛下の素顔が垣間見えます。
デザインスケッチや生地サンプル、手書き書簡といった制作資料も展示されており、世界でもっとも有名な女性を「装う」ことへの思慮と職人技を垣間見ることができます。
チケット情報と関連イベント
チケットは大人£22で、ロイヤル・コレクション・トラスト公式サイトからオンラインで事前予約できます。日本からでもクレジットカードで購入でき、日時指定制のため当日の行列を避けてスムーズに入場できます。夏休み・春休みシーズンは混雑が予想されるため、渡航前の早めの予約がおすすめです。なお、日本語対応の旅行予約サービス「ゲットユアガイド(GetYourGuide)」でも購入可能です 。
展覧会の関連オンラインイベントとして、5月12日(火)13時〜14時に「Slow Looking: Conservation of Queen Elizabeth II’s Christening Robe」が開催されます。テキスタイル・コンサーバーのセシリア・オリバーによる無料オンライントークで、ロイヤル・コレクション・トラストのYouTubeチャンネルでライブ配信される予定です(事前申込不要)。
Queen Elizabeth II on Princess Margaret’s Wedding Day, Cecil Beaton, 1960.
© Cecil Beaton / Victoria and Albert Museum, London
Text by British Culture in Japan編集部
Link
Sponsered Link
Sponsered Link
Ranking
注目の記事ランキング
- Travel
- Food
- Food
- Food

