ジョン・ルイスのクリスマス広告、TikTokで発掘された21歳の新星がカヴァーソングを担当

英国の老舗百貨店ジョン・ルイスは、2024年のクリスマス広告のカヴァー・ソングを歌う歌手としてメル・レイバーンさん（21歳）を選出。TikTokで開催された全国規模のコンテストで、1,000以上の応募の中から選ばれた新星が、ザ・ヴァーヴの楽曲「ソネット」をカヴァーしました。

ジョン・ルイスのクリスマス広告、新たな試みで話題に

ジョン・ルイスのクリスマス広告は、毎年英国で大きな話題を呼ぶ恒例行事となっています。今年は、広告に使用する楽曲のカヴァー・アーティストを一般公募するという新しい試みを実施しました。

TikTokを活用した全国規模のコンテスト

@battersea What do you think of our dogs and cats’ rendition of the @John Lewis Christmas song? 💙🎄✨ #johnlewischristmasadvert #jlxmascomp24 #MySonnet ♬ original sound – John Lewis

11月15日から、TikTok上で「ソネット」のカヴァー動画を募集するキャンペーンを展開しました。NHS（国民保健サービス）の職員やウクレレバンド、バタシー・ドッグス＆キャッツ・ホームの動物たちなど、多様な参加者が個性豊かなカヴァーを披露し、大きな盛り上がりを見せました。

リチャード・アシュクロフトが審査に参加

コンテストの審査には、楽曲の原作者であるリチャード・アシュクロフト本人も参加しました。アシュクロフトは、メル・レイバーンさんの繊細なアレンジと美しいハーモニーに魅了され、勝者として選出しました。

メル・レイバーン、夢のような機会を掴む

@mel.raeburn my entry for the john lewis ad becuase my 2 goals in life are to be in a john lewis xmas advert and do hot ones♥️ #mysonnet ♬ original sound – mel.raeburn

チェシャーのクルー出身の21歳のメル・レイバーンさんは、この勝利について「リチャード・アシュクロフトとジョン・ルイスに選ばれたことは、信じられないほどうれしいです。毎年みんながジョン・ルイスのクリスマス広告を楽しみにしていて、その魔法の一部になれることは夢のようです」とコメントしています。

豪華な賞品と慈善活動への貢献

メル・レイバーンさんは、以下の賞品を獲得しました：

– エンジェル・スタジオでの楽曲レコーディング
– BMGからのデジタルリリース
– クリスマス当日のテレビ放送での広告出演
– ジョン・ルイスでの3000ポンド分の買い物券
– 2025年のリチャード・アシュクロフトのヘッドラインショーのチケット

さらに、この楽曲の収益は、ジョン・ルイスの「Building Happier Futures」チャリティに寄付され、養護経験のある若者たちを支援します。

ジョン・ルイス、ブランド戦略の新たな展開

ジョン・ルイスのブランドディレクター、ロージー・ハンリーは、「今年のクリスマスキャンペーンは、つながりをテーマにしています。より深く心に届き、深いつながりを探求するという今回のキャンペーンの精神を、メル・レイバーンさんはみごとに体現しています」とコメントしています。

クリスマス広告の新しい形

今年のジョン・ルイスのクリスマス広告「The Gifting Hour」は、Saatchi & Saatchiが制作し、ゴールデンクォーター・キャンペーンの第3章として位置付けられています。9月に「Never Knowingly Undersold」の復活を発表し、11月初旬にはクリスマスギフトショーケースを開始するなど、一連の施策の集大成となっています。

ジョン・ルイスの2024年クリスマス広告は、TikTokを活用した新しい才能の発掘方法と、英国の音楽シーンの重鎮リチャード・アシュクロフトの楽曲を組み合わせることで、伝統と現代性を融合させた取り組みとなりました。メル・レイバーンさんの抜擢は、若い才能に大きなチャンスを提供すると同時に、ジョン・ルイスのブランドイメージを新鮮なものにすることに成功しています。