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テート美術館展に細野晴臣&齋藤飛鳥がアンバサダー就任、90年代英国アートを紹介
国立新美術館は、2026年2月11日(水・祝)から5月11日(月)まで、「テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート」を開催。本展のアンバサダーには音楽家の細野晴臣と俳優の齋藤飛鳥が就任し、音声ガイドなどを通じて1990年代英国美術の魅力を伝えます。前売券は2025年12月4日(水)10時から販売開始され、限定デザインのトートバッグ付前売券も同時発売されます。
YBA世代57組のアーティストが集結

本展では、テート美術館のコレクションから、ダミアン・ハースト、トレイシー・エミン、スティーヴ・マックイーンといったYBA(ヤング・ブリティッシュ・アーティスト)世代を代表する57組のアーティストによる約100点の作品を紹介します。YBAとは、1988年7月にロンドン大学ゴールドスミス・カレッジの学生だったダミアン・ハーストがロンドン東部の倉庫で企画した展覧会「フリーズ」をきっかけに注目を集めた若手作家たちを指します。彼らは既成概念にとらわれない素材選びと発表方法で世界的な注目を集め、1992年に美術史家のマイケル・コリスが『アート・フォーラム』誌上で「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト」と呼んだことで、この呼称が一般化しました。
展示は序章「フランシス・ベーコンからブリットポップへ」を含む6つのテーマで構成され、「ブロークン・イングリッシュ:ニュー・ジェネレーションの登場」「おおぐま座:都市のイメージをつなぐ」「あの瞬間を共有する:音楽、サブカルチャー、ファッション」などのセクションで90年代英国美術の多様性を検証します。各章をつなぐ重要作品は「スポットライト」として紹介され、トレイシー・エミン「なぜ私はダンサーにならなかったのか」やスティーヴ・マックイーン「熊」などが展示されます。
細野晴臣と齋藤飛鳥が語る英国アートへの想い

このたびアンバサダーに就任が決まった細野晴臣は、1980年代末のロンドンで時代の転換を肌で感じた経験を振り返ります。「ニュー・ウェイヴからニュー・ロマンティックの頃など、本当に楽しい時間を過ごしましたが、80年代の終わりに行ったときには、街の空気も人々の様子もすっかり変わっていて、時代がガラッと変わったと感じました」と語り、フランシス・ベーコンの作品やアトリエ展示の印象にも触れています。細野は本展の巡回先でもある京都市京セラ美術館で、2025年12月にスペシャルライヴ『Haruomi Hosono Live 2025』を開催することも決定しています。

一方、同じくアンバサダーに就任する俳優の齋藤飛鳥は、ロンドンのテート・モダンを初めて訪れた際の衝撃を明かしました。「作品の意味や背景はわからないのに、なぜか強く惹かれたのを覚えています」と語り、アートへの敷居の高さを感じていた自身の変化について言及します。「イギリスは、伝統を尊重しながら新しい文化を受け入れてきた歴史が魅力的で、知的なユーモアや湿ったメロディが美しい音楽、クラシックでありながらモダンでリラックス感のあるファッション、どれもが魅力的に映ります」とコメントし、「もしそれらすべてを包み込んで『アート』と呼べるなら、アートは日常にあり、敷居なんて本当はなかったのだと感じます」と述べています。
前売券は12月4日から、限定トートバッグ付も販売
前売券は2025年12月4日(水)10時から販売が開始されます。一般前売券は2,100円、大学生1,300円、高校生700円で、当日券はそれぞれ2,300円、1,500円、900円です。中学生以下は入場無料、障害者手帳をお持ちの方と付添1名も無料となります。

YBA & BEYOND トートバッグ
注目は、本展のロゴを制作したアーティスト河村康輔がデザインしたラインナップ・ヴジュアルを反映した「YBA & BEYOND トートバッグ付前売券」で、価格は4,870円、数量限定での販売です。河村はユニクロUTクリエイティヴ・ディレクターとしても活動し、UTGP2025:テート美術館 UTの審査員を務めるなど、テート美術館との深いつながりを持つ人物です。また、2026年3月25日(水)から27日(金)は高校生無料観覧日が設けられており、学生証の提示が必要です。
オープニングトークとガイドツアーを開催
開幕初日の2026年2月11日(水・祝)14時から15時30分まで、テート美術館のグレゴール・ミューア コレクション部門ディレクターとヘレン・リトル 英国美術部門キュレーターが来日し、国立新美術館3階講堂でオープニング・キュレーターズ・トークを開催します。定員240名、先着順で参加費は無料ですが、本展の観覧券(半券可)の提示が必要です。
さらに、国立新美術館の研究員によるガイドツアーも実施されます。開催日は2026年2月20日(金)、3月6日(金)、3月27日(金)、4月10日(金)、4月24日(金)の18時30分から19時15分で、各回定員15名、先着順です。当日18時から展示室入口で受付を開始し、当日有効の観覧券の提示が必要です。
東京展は毎週火曜日が休館日ですが、2026年5月5日(火・祝)は開館します。金曜日と土曜日は20時まで開館時間が延長され、通常は18時までの開館となります。
英国文化の転換点を体感できる貴重な機会
1990年代の英国は、音楽ではブリットポップが世界を席巻し、ファッションではクラシックとモダンが共存する独自のスタイルが注目を集めた時代でした。美術の領域でもYBA世代のアーティストたちが従来の枠組みを超えた表現で新たな潮流を生み出し、ロンドンは現代アートの世界的な中心地のひとつとなりました。
本展では、フランシス・ベーコンをはじめとする先行世代から、ジュリアン・オピーやヴォルフガング・ティルマンスといった国際的に活躍する作家まで、幅広い世代の作品を通じて90年代英国美術の創造性と多様性を体感できます。テート美術館は7万7千点を超えるコレクションを有する英国を代表する美術館で、ロンドンのテート・ブリテンとテート・モダン、地方のテート・リヴァプールとテート・セント・アイヴスの4館から構成されています。
東京展の後、2026年6月3日(水)から9月6日(日)まで京都市京セラ美術館 新館 東山キューブで京都展が開催される予定です。主催は国立新美術館、テート美術館、ソニー・ミュージックエンタテインメント、朝日新聞社で、日本航空、ヤマト運輸の協力、ブリティッシュ・カウンシルやJ-WAVEの後援のもと開催されます。
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