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ロンドンの現代美術シーンを覗く窓、国際グループ展「London Window」が六本木で2026年1月16日開幕
英国を拠点とする5人の現代アーティストによる国際グループ展「London Window」が、2026年1月16日(金)から2月7日(土)まで、六本木の台湾料理店併設ギャラリー「アートかビーフンか白厨(パイチュウ)」で開催。映画的な都市風景、親密な人間関係、社会的ダイナミクス、日常の象徴、デジタル時代の美学といった多様なテーマを通じて、ロンドンという大都市で共存する人々の生活と物語を探求する展覧会です。
5人のアーティストが捉える現代ロンドン
本展に参加するのは、ポルトガル、スコットランド、オーストリア、イタリアなど多様なルーツを持つ5人のアーティストです。トーマス・キャメロン、ジョアナ・ガレゴ、アフォンソ・ロシャ、ジェーン・メクナー、ディエン・ベルジガの各氏は、「観察の実践」という共通の意識で結ばれており、それぞれの作品は現代的な生活における特別な瞬間を捉えた文字通りかつ比喩的な「窓」として機能します。
トーマス・キャメロン|映画的視線で捉える都市の内省的瞬間

トーマス・キャメロン氏は、スコットランド出身で2022年にCity & Guilds of London Art SchoolでMA in Fine Artを取得しました。映画的な視線によって日常に潜む淡い光と静かな情感を捉え、都市の歴史に寄り添うような内省的瞬間を提示しています。作品は英国政府美術コレクションにも収蔵されています。
ジョアナ・ガレゴ|人間関係の親密さを描く夢想的物語

ジョアナ・ガレゴ氏は、ポルトガル出身で2017年にRoyal Drawing SchoolのThe Drawing Yearプログラムを修了しました。人間関係における感情の起伏を探求し、親密さ、記憶、つながりといったテーマを扱っています。流れるような線と豊かな色彩によって、人と人がつながろうとする欲望を描き出す夢想的な物語を形成しています。
アフォンソ・ロシャ|社会的ダイナミクスをアイロニーで読み解く

アフォンソ・ロシャ氏は、ポルトガル出身で2024年にCity & Guilds of London Art SchoolでMA in Fine Artを取得しました。アイロニーとユーモアを交えながら、社会的ダイナミクスや対人関係の複雑さを読み解く作品を制作しています。美術史からポップカルチャー、個人的記憶まで多様なレファレンスを重ね合わせ、現代における生活を解体・再構築する肖像画的な作品を生み出しており、Jackson’s Painting Prizeのショートリストにも選出されています。
ジェーン・メクナー|多文化性と集合的アイデンティティの探求

ジェーン・メクナー氏は、オーストリア系アメリカ人で2025年にRoyal College of ArtでMA in Paintingを取得しました。多文化性、ナショナル・アイデンティティ、社会的均質性といったテーマを探っており、日常に潜む制服やレジャー活動などの小道具や象徴を外側の視点から分析しています。集合的アイデンティティを成り立たせる構造を問い、社会的ルーティンの舞台装置的性質を強調するグラフィックで意図的な表現を用いています。
ディエン・ベルジガ|デジタル時代の都市空間を問い直す

ディエン・ベルジガ氏は、中国系イタリア人アーティストで、ロンドンを拠点に活動。伝統的絵画とデジタル技術を架橋する学際的アプローチが特徴で、3Dプリント、デジタルコラージュ、ラテックスやコンクリートといった工業的素材を多く取り入れています。現代建築やデジタルスクリーンの表面を模倣することで、急速に近代化する都市における価値、個性、空間の概念を問い直しています。
作品販売とオープニングレセプション

本展の出展作品は、ArtSticker限定で先着制により販売されます。販売受付は2026年1月16日(金)17時から開始され、事前にプライスリストを希望する場合は問い合わせが可能です。また、1月16日(金)19時から21時にかけて、どなたでも無料で参加できるオープニングレセプションが開催されます。
展覧会は、ロドリゴ・シャベイロ氏と齋木優城氏による共同キュレーションのもと、Art Embassy Network(ArtEN)とArtStickerのパートナーシップにより企画されました。日本と英国のアートシーンの重要な架け橋となる本展は、国際的な大都市で共生する人々の生活や個人的な物語を通じて、ロンドンの「今」を体験できる機会となります。
台湾料理を楽しめるユニークな会場

会場となる「アートかビーフンか白厨(パイチュウ)」は、ArtStickerを運営する株式会社The Chain Museumがプロデュースする台湾料理店併設のアートギャラリーです。再開発で取り壊しが決まっている雑居ビルで毎月アートプロジェクトを企画運営しており、ギャラリー空間での作品鑑賞だけでなく、飲食スペースで食事を楽しむことも可能です。ドリンク片手に作品鑑賞ができるのも魅力のひとつです。

店名の「白厨」は、現代美術の展示空間の理想形とされる「ホワイトキューブ(白い立方体の空間)」へのリスペクトや憧れと、キッチンから漂う安心感や温かみを組み合わせた造語となっています。会場は六本木駅から徒歩4分の立地で、開催時間は17時から23時まで(飲食は22時ラストオーダー)、日曜日と月曜日が休館日となっています。観覧料は無料です。
東京とロンドンをつなぐ文化交流
東京とロンドンは、いずれも長い文化交流の歴史によって形づくられてきた都市です。過去と現在が共存し、創造性に満ちた豊かな環境が息づくこれらの都市では、アーティストたちが常にそれぞれの時代の特有の雰囲気を記録する親密な視覚表現や物語を提示してきました。
本展は、絶えず歴史を刻み続ける大都市での生活、視覚的な鮮やかさ、そして多様な視点が交差する場所で共有された経験を探求します。Royal College of ArtやCity & Guilds of London Art Schoolといった英国を代表する美術教育機関で学んだ若手アーティストたちの作品を通じて、現代ロンドンの多様な側面に触れることができる貴重な機会となります。六本木という国際的な環境で、ロンドンの現代美術シーンを体験してみてはいかがでしょうか。
Link
https://artsticker.app/events/109463
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