- Food
『キューガーデン 英国王室が愛した花々 シャーロット王妃とボタニカルアート』展が東京都庭園美術館で開催
9月18日(土)から11月28日(日)の会期で『キューガーデン 英国王室が愛した花々 シャーロット王妃とボタニカルアート』展が東京都庭園美術館で開催されます。
Sponsered Link
Sponsered Link
ユネスコ世界遺産のキュー王立植物園とは?
キュー王立植物園は、キューガーデンの愛称で親しまれ、ロンドンの南西部テムズ河畔にある世界を代表する植物園です。
広さ132ヘクタールにおよぶ園内には、3万種以上の植物および約1万4000本の樹木が植えられています。
同園の歴史は古く、ジョージ3世の母親であるオーガスタ皇太子妃によって1759年に設立されました。
その後、面積を拡張するとともに世界各地から様々な植物を収集。
また、ジョージ3世とシャーロット王妃が過ごしたキュー・パレスや、ジョージ3世が結婚の記念としてシャーロット王妃のために建てたクイーン・シャーロット・コテージ、そして世界最大の規模を誇る温室テンペレート・ハウスなど、特徴的な建造物が次々と建設されました。
現在のキューガーデンは世界的な観光地である一方、植物と菌類の科学的分野で世界をリードしている研究機関でもあります。
2003年には、多様な植物コレクションのみならず、造園技術の歴史と発展における多大な貢献が評価され、ユネスコ世界遺産の指定を受けました。
精緻なる科学的視点と美しさを併せ持つ、ボタニカルアートの世界
英国王立植物園「キューガーデン」は、22万点を超えるボタニカルアートを所蔵し、植物と菌類における科学的分野で世界をリードし続ける研究機関としても知られています。
はじまりは、1759年にジョージ3世の母であるオーガスタ皇太子妃が造った小さな庭園でした。
ジョージ3世とシャーロット王妃の時代にその規模は飛躍的に広がり、当時ヨーロッパを席巻していた啓蒙思想などを背景に、研究機関としての整備も進みました。
本展では18~19世紀に制作されたキューガーデン所蔵の貴重なボタニカルアートコレクション約100点のほか、シャーロット王妃が愛し、王室御用達となったウェッジウッド社のクイーンズウェアなどを展示。
作品を通して、英国における自然科学や植物画の発展をたどり、大きく変革していく時代の背景や歴史の一端を展観します。
精密な描写による科学的視点と、目を奪われるような美しさが共存するボタニカルアート。世界中から集められた色とりどりの花々に囲まれる希少な機会となるはずです。
展示構成
プロローグ
シデナム・ティースト・エドワーズ チューリッパ・シルベストリスの栽培品種(ユリ科) 1809年 黒鉛、水彩、紙 キュー王立植物園蔵 ⒸThe Board of Trustees of the Royal Botanic Gardens, Kew
植物画は、元々は科学上の出版物である薬物誌や植物誌に付随するものとして発達しました。
18世紀の飛躍的な発展を目前に、植物画の夜明けとも言うべき時代の17世紀に制作された作品を紹介します。
英国王室と共に歩んだ植物画
ピーター・ヘンダーソン ロードデンドロン・ポンティクム(ツツジ科) ロバート・ジョン・ソーントン編『フローラの神殿』より 1802年 銅版、紙 個人蔵 Photo Michael Whiteway
医療のための薬草園から始まったヨーロッパの植物園の歴史は、ルネサンス期に植物学が発達したことにより多様な植物を扱う植物園へと変化。
17~18世紀にフランス、イギリス、神聖ローマ帝国などの強大な権力を持つ君主により植物学を含む博物学が重視され、1759年キュー王立植物園が誕生しました。
その後も英国王室と植物園は深い繋がりを持ち続け、優れたボタニカルアートが多く生まれました。
シャーロット王妃がつないだ文化の開花
ウェッジウッド 蓋付き深皿(クイーンズウェア) 1765-70年 クリームウェア(陶器)、エナメル彩 個人蔵 Photo Michael Whiteway
17~18世紀における「啓蒙時代」と呼ばれる時代を背景とし、哲学・医学・植物学などの科学全般、経済学や商業などが隆盛して、産業革命が起こります。
こうしたイギリスの科学と産業の時代に発展の一翼を担ったのが王室でした。
とりわけ、ジョージ3世の妃であるシャーロット王妃は芸術と科学を保護し、自国の産業発展を支える力となりました。王妃の愛したウェッジウッドの陶器などを展示します。
ウェッジウッド ポートランドの壺 19世紀(1790年頃完成) ジャスパーウェア(炻器) 個人蔵 Photo Michael Whiteway
カンパニー・スクール
「カンパニー」とはイギリス東インド会社のことで、18世紀後半~19世紀にかけてのインドでイギリス人のために制作したインド人画家をカンパニー・スクール、カンパニー派と言います。
植物学者が調査の記録としてインド人画家に依頼した作品をはじめ、東インド会社が影響力を持った東南アジア・東アジアで同様に生まれた作品も含む呼称となっています。エキゾチックな題材による作品の数々です。
女性画家たち
植物学や水彩画を学ぶことは、18世紀のイギリスの女性たちの教養のひとつとされていました。
そうした中で女性の優れた植物画家が登場し、当時ごく限られていた女性の職業選択に新たな選択肢が生まれました。
ここでは、ボタニカルアートの分野で活躍した女性画家たちの作品を紹介します。
カーティス・ボタニカル・マガジン
1787年にロンドンで創刊された『カーティス・ボタニカル・マガジン』は、幅広い読者層を持つ学術誌で、2世紀以上を経た今もキュー王立植物園が刊行を続けています。
専属の画家が描いた水彩画を元にして輪郭の線描を銅版画で複製し、1点ずつ手彩色が施された図版が用いられるという豪華な作りでした。
本展では、原画と手彩色銅版画を対で目にすることができます。
シデナム・ティースト・エドワーズ ボタンの栽培品種(ボタン科) 1809年 銅版、手彩色、紙 個人蔵 Photo Brain Trust Inc.
キューガーデン 英国王室が愛した花々 シャーロット王妃とボタニカルアート
- 場所
- 東京都庭園美術館
- 会期
- 9月18日(土)から11月28日(日)10時~18時(入館は閉館の30分前まで)毎週月曜日休館 ※9月20日(月・祝)は開館、9月21日(火)は休館
- 観覧料
- 一般1,400円、大学生(専修・各種専門学校含む)1,120円、中学生・高校生700円、65歳以上700円
Link
https://www.teien-art-museum.ne.jp/
Sponsered Link
Sponsered Link
Recommends
合わせて読みたい
Sponsered Link
Sponsered Link
Ranking
注目の記事ランキング
- Food
- Food
- Home
- Travel