ノッティングヒルのレストランを舞台にした第1話の最速無料試写会を開催！英国の黒人差別の歴史をレゲエと共に伝える映画アンソロジー・シリーズ『スモール・アックス』

アカデミー賞受賞『それでも夜は明ける』のスティーヴ・マックイーン監督・脚本による、世界中の賞レースを席巻した全5話からなる映画アンソロジー・シリーズが『スモール・アックス』が3月29日（火）より「スターチャンネルEX」にて独占配信。その第1話の最速無料試写会が26日（土）に行われます。

マックイーン監督自身のルーツである英国のカリブ系移民コミュニティにスポットライトを当て、60～80年代のロンドンを舞台に、カリブ系黒人住民たちの人生の喜びと哀しみ、自らの運命を変えようと苦悩し格闘した人々の姿を、5本の“映画”で綴った、感動のアンソロジー・シリーズ。

『スター・ウォーズ』シリーズのジョン・ボイエガ、『ブラックパンサー』のレティーシャ・ライトら、注目の実力派俳優が出演しています。

オバマ元大統領が2020年のベスト映画に選出

カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクションに2本（第1話『マングローブ』＆第2話『ラヴァーズ・ロック』）が選出されて大きな話題を呼び、2020年11月にBBCで放送が開始されるや大絶賛を浴び、その後、さまざまな賞レースを席巻して世界規模の注目を集めることに。

アカデミー賞の前哨戦であるロサンゼルス映画批評家協会賞では『ノマドランド』を抑え、TVシリーズとして初めて最優秀作品賞を受賞したことが、歴史的な快挙に。また、オバマ元大統領は「2020年のベスト“映画”」に第2話『ラヴァーズ・ロック』を選びました。

一方、一つひとつのエピソードを“Film＝映画”と位置付け、いわば5本のTV映画として構想・製作された本シリーズは、劇場用に製作された作品ではないという理由でアカデミー賞の選考基準から外れましたが、映画業界に「映画とは何なのか？」という議論を巻き起こしました。

ジョン・ボイエガ、レティーシャ・ライトらが魅せる迫真の演技

英国のカリブ系黒人が経験してきた史実を、ジョン・ボイエガ、レティーシャ・ライト、マラカイ・カービー（ドラマ『DEVILS～金融の悪魔』）ら実力派が熱演。

第1話『マングローブ』で反人種差別運動家を熱演したマラカイは英国アカデミー賞（BAFTA）テレビ部門で最優秀助演男優賞を受賞し、第3話『レッド、ホワイト＆ブルー』の主人公を演じたジョン・ボイエガはゴールデン・グローブ賞で最優秀助演男優賞を受賞しました。

さらに、往年のベテラン俳優やまだ機会に恵まれていない若手黒人俳優にチャンスを与えたいという監督の意向で、無名の若手俳優たちを多数起用。

キャスティング・ディレクターを務めたゲイリー・デイヴィは、製作の裏方を表彰する英国アカデミー賞（BAFTA）テレビ技能部門でキャスティング賞に輝きました。

ボブ・マーリーの名曲「Small Axe」に歌われた不屈のメッセージ

シリーズ・タイトル『スモール・アックス（Small Axe）』は、1973年にボブ・マーリー＆ザ・ウェイラーズのアルバム『バーニン」に収録された「スモール・アックス」から取られています。

その歌詞の中に引用されたことで世界的に有名になったフレーズ「If you are the big tree, we are the small axe（おまえが大きな木なら、俺たちは小さな斧だ）」は、19世紀後半まで続いた黒人奴隷貿易に起源をもつ、ジャマイカなどカリブ地域のアフリカ系黒人コミュニティに伝わる諺で、権力を持つ者を大きな木に喩え、自分たちは小さな斧だけど刃を研ぎ澄ましいつでも切り倒してやる、という反骨のメッセージが込められています。

また、シリーズのロゴとしてトロージャン・レーベルのロゴが使われるなど、全話を通してレゲエが作品の重要な要素となっており、特に第2話『ラヴァーズ・ロック』は、まさにラヴァーズ・ロックがふんだんに散りばめられた青春ラヴ・ストーリーに。理不尽な社会の中でも彼らのルーツの音楽が常に身近にあり、歌い踊り陽気に生きたいとする彼らの本来の姿が描かれています。

マックイーン監督は自身にとって初のTVシリーズとなった本作について、「私の母親でも家で気軽に観られるように、TVで放送する作品として作りたいと思った」と語っています。さまざまな切り口で描かれる5つの物語を通して見えてくるひとつの大きなメッセージ。今、多くの人々に見てほしい、知ってほしいテーマです。

自由を奪われた人々が必死に声を上げる第1話の予告映像

そして、このたび、第1話『マングローブ』の予告映像が公開に。

“マングローブ”は1992年までロンドンに実在した黒人住民憩いのレストランで、本作は当レストランに対し不当に手入れを繰り返す白人警官たちを相手に裁判を起こした9人の黒人グループ“マングローブ9”の実話を描いています。

英国警察による黒人差別が初めて法の下で裁かれた、英国の黒人コミュティにとって歴史的なターニング・ポイントとなった事件で、予告映像では差別や偏見で苦しんでいる者たちが警察に取り押さえられ、自由を奪われていく様が映し出されます。

レティーシャ・ライト演じるアルシアが、拡声器を手に「黒人に対する攻撃はこれで終わらない。この組織的な攻撃はこれからも続く！もうウンザリだと声を上げるの！」と仲間たちを鼓舞。理不尽な理由で苦しんでいる人々が、団結し立ち向かう姿は胸を熱くさせます。

Story

人種差別主義の警察を相手に裁判で闘った9人の勇者を描いた実話。ノッティングヒルの料理店「マングローブ」はアフロ・カリビアン住民の憩いの場として親しまれていたが、白人警官に目をつけられ、ある日突然オーナーのフランクが不当逮捕されてしまう。

その後も店には警察の手入れが繰り返され、怒りが頂点に達した住民たちはデモを行い、逮捕されたフランクらは警察を相手に裁判で争うことを決意する。ブラックパンサー運動のリーダーを演じるのは、『ブラックパンサー』『ナイル殺人事件』に出演したレティーシャ・ライト。本作はカンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクションに選出された。

先着順！第1話最速無料劇場試写会

さらに、トークイベント付き第1話最速無料劇場試写会の開催が決定。試写会後には映画・音楽ジャーナリストの宇野維正が登壇し、本作の見どころを解説します。本作を映画館で上映するのは今回限り。先着順の予約ですので、登録はお早めに。

スティーヴ・マックイーン監督作『スモール・アックス』第1話最速無料試写会

会場: TOHOシネマズ日本橋スクリーン6
日時: 3月26日（土）12時15分入場開始 / 12時受付開始 / 12時30分上映開始（14時37分上映終了） / 14時45分～15時15分トークイヴェント
ゲスト: 宇野維正（映画・音楽ジャーナリスト）
予約: https://t.livepocket.jp/e/smallaxe

スモール・アックス

監督・脚本・製作総指揮: スティーヴ・マックイーン
製作総指揮: トレイシー・スコフィールド、ローズ・ガーネット
出演: ジョン・ボイエガ、レティーシャ・ライト、マラカイ・カービー、ショーン・パークス、ナオミ・アッキーほか
作品情報: 2020年 / イギリス映画 / 英語 / 原題 : Small Axe
配信日: スターチャンネルEXにて3月29日(火)から独占配信、BS10 スターチャンネルにて4月19日(火)より独占放送 ※4月16日（土）字幕版第1話先行無料放送

©McQueen Limited