オリヴィア・コールマンやビリー・ハウル、カラム・ターナーら演技派俳優が活躍する、今観るべき英国ミステリー・ドラマを一挙紹介！

英国ドラマでも人気ジャンルの“ミステリー”。素敵な街並みが上品さと重厚な雰囲気が作品の世界観をより深め、海外ドラマファンをワクワクさせてくれる要素が詰まっています。

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ストーリー展開も、スタンダードで見慣れた安心感のあるストーリーから、変わった設定も多く演出しており、レパートリー豊富なのが英国ミステリーの特徴。

実際に起こった事件や、EU離脱問題、隣国との攻防戦など、政治問題がリアルに描かれていることも多く、英国の“今”を知るためにも押さえたいポイントがしっかり描かれています。

そして、日本ではまだまだ一部ファンの知るところで止まっている、実力派俳優たちの濃厚な演技も見どころのひとつ。そんな素敵な俳優たちが登場するミステリードラマを特集して紹介します。

ランドスケーパーズ秘密の庭（全4話）

殺人など犯しそうもない物腰の柔らかい中年夫婦を二大実力派俳優のオリヴィア・コールマンとデヴィッド・シューリスが演じて、称賛を集めたミニ・シリーズ。クリエイターはコールマンの実の夫であるエド・シンクレアが務めています。

英国人の中年夫婦スーザンとクリスは、人には言えない事情がありフランスで慎ましい生活を送っていました。仕事がなかなか見つからずついに経済的に行き詰まったクリスは援助を頼むため英国に住む継母に電話をかけ、秘密を告白してしまいます。

すると継母は彼の自白を警察に通報してしまい、往年の名映画のような妄想の世界に生きていたスーザンとクリスは突如現実の世界に引き戻され、厳しい現実とそれぞれの辛い過去と向き合うことになり……。

『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞を受賞したオリヴィアと、『ハリー・ポッター』シリーズのルーピン先生役でおなじみのデヴィッド。実力派俳優のふたりが、殺人を犯しておきながら、その現実から逃避し15年も普通に生活していたという一見地味で平凡だが謎多き中年夫婦をみごとに演じています。

配信: スターチャンネルEX
配信日時: 4月1日（金）より配信開始※毎週金曜更新
放送: BS10 スターチャンネル
放送日時: STAR1 字幕版 5月16日（月）より放送開始毎週月曜23時ほか ※5月8日（日）第1話先行無料放送

ザ・キャプチャー歪められた真実（全8話）

BBC製作の犯罪ミステリー『ザ・キャプチャー歪められた真実』。シーズン通算の視聴者数で高数値を叩き出し、2019年の最高記録を樹立、批評家・視聴者共に高い評価を得た本作。

人口あたりの監視カメラの台数が世界で3番目に多い、監視社会のロンドンを舞台に女性警部と元兵士が監視カメラの映像に翻弄されていくストーリーで、本作で注目したいのは主演のカラム・ターナーの切ない役どころ。

彼が演じる戦犯の無実が証明されたばかりの元兵士が、身に覚えのない監視カメラ映像によって暴行容疑をかけられてしまいます。身に覚えがなくとも、証拠付きということであらぬ疑いをかけられ、周囲の人に信用してもらえず、どんどん自分自身の事も信用できなくなっていく彼の心の揺らぎが丁寧に描かれています。

カラムは4月に公開を控えている映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』で、主人公のエディ・レッドメイン演じる魔法使いニュートのエリートで優秀な兄、テセウスを熱演。実年齢ではエディ・レッドメインの方が8歳も年上ですが、カラムは兄の役をみごとに演じ切っています。

配信: スターチャンネルEX
配信日時: 全話配信中

ビースト・マスト・ダイ／警部補ストレンジウェイズ（全6話）

ダニエル・デイ＝ルイスの父であるニコラス・ブレイクによる傑作ミステリ小説『野獣死すべし』が原作の異色の刑事サスペンスドラマで、本年度エドガー賞TVドラマ脚色賞にもノミネートされています。

原作では、男性が主人公として描かれている部分を、女性主人公に変更し、みごとな脚本で最後まで予想のつかない展開を見せます。

主人公は『グッド・ファイト』（シーズン4が「スーパー！ドラマTV！」で4月12日より放送開始）で主要キャラクター、ルッカ・クインを演じたクシュ・ジャンボ。悪役を演じたジャレッド・ハリスとの緊張感を生む演技合戦が話題となっています。

注目すべきは憂いた瞳が特徴的なビリー・ハウル。近年はリチャード・ギアと共演した『マザー・ファザー・サン』、『ザ・サーペント』、そして本作とドラマでの大役が続いています。本作ではPTSDと闘いながら捜査に取り組む警部補ストレンジウェイズ役を熱演。

続編ではビリー演じるストレンジウェイズ警部補が主役だと噂されています。他の刑事ドラマとは違う、新しい設定の本作に惹かれたというビリー・ハウルは、人の行動に関するプロだという理由で、セラピストと話し役作りをしていたそう。掘り下げた役作りの甲斐あって、ストレンジウェイズの鬼気迫るシーンは視聴者を物語の世界に引き込む力を持っています。

配信: スターチャンネルEX
配信日時: 全話配信中
放送: BS10 スターチャンネル
放送日時: 毎週水曜23時ほか

デス

舞台俳優として、『ハムレット』のハムレット役、ドラマ界では『ドクター・フー』シリーズ10代目ドクター、『グッド・オーメンズ』、『ステージド』シリーズ（スターチャンネルEXにて全話独占配信中）など数々の人気作出演で知られるデヴィッド・テナント。そんな彼だが、『デス』では、実在の連続殺人犯を演じて英国内で大きな話題を呼びました。

1話目で犯人は犯行を自白し、そこから警察が彼の犯行を辿っていくストーリー展開。デヴィッドが演じた犯人は一見平凡な公務員ですが、実際は残酷な連続殺人犯。犯行供述を変えながら警察を翻弄し、見るものに恐怖を与える狂人な殺人犯をみごとに演じています。

その残忍な犯行を追うのはダニエル・メイズ演じるピーター・ジェイ警部。『ライン・オブ・デューティ汚職特捜班』や『1917 命をかけた伝令』でも存在感ある演技を見せています。