ザ・クラッシュが支持した人種差別撤廃運動を追った映画『白い暴動』が4月公開

70年代後半のイギリスで、権力を相手に人種差別撤廃を主張し続け、やがてザ・クラッシュをはじめ、数多くのミュージシャンからも支持された、若者たちよる運動“ロック・アゲインスト・レイシズム”を追った、社会派音楽ドキュメンタリー映画『WHITE RIOT』が、邦題『白い暴動』で、4月3日(金)よりHTC渋谷、アップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開されることが決定しました。

みごとドキュメンタリー部門で受賞した2019年のBFIロンドン映画祭での上映を除いて日本が世界最初の劇場公開国となる『白い暴動』の舞台は、「英国病」と呼ばれるほどに経済破綻状態にあった1970年代のイギリス。市民が抱いていた不安と不満は、第二次世界大戦後に増加した移民たちへ転嫁されていきました。街は暴力であふれかえり、特に黒人たちが襲撃される中で、芸術家として活動していたレッド・ソーンダズを中心にしたわずか数人の若者たちで発足された“ロック・アゲインスト・レイシズム”(RAR)は、人種や生まれによる差別への反発、不平等への反抗を主張し、抗議活動を始めます。RARの発信するメッセージはやがてザ・クラッシュをはじめ、トム・ロビンソン、スティール・パルスらパンクやレゲエと結びつき、支持されていきます。

 

映画のクライマックス、RARが決行した1978年4月30日に起きた約10万人によるロンドンのトラファルガー広場から人種差別が最も深刻なエリアだったイーストエンドまでの大規模なデモ行進と、終着地であるヴィクトリア・パークでのザ・クラッシュ、X-レイ・スペックスらの演奏シーンは圧巻の一言で、ミュージシャンと市民がひとつになった瞬間が見ものです。

 

 

監督はBBCで複数のドキュメンタリーを手がけてきたルビカ・シャー。彼女自身アジア系移民の家庭に生まれ、両親が直面した人種差別について聞き興味を抱いたことで製作を決意、本作で長編映画デビューを果たしました。本作の邦題でもあるザ・クラッシュの楽曲「白い暴動」は、「社会にがんじがらめにされていることに不満を抱くならば、白人も黒人と同じように暴動を起こせ!」というメッセージが込められた曲であり、本作の重要なテーマにもなっています。本作のティザービジュアルは、RARのメンバーでもあったオーストラリア人カメラマン、シド・シェルトンが撮影した音楽フェスの様子。10万人余りの観客をまえにザ・クラッシュが「白い暴動」を演奏した瞬間を捉えています。

 

■Film info
『白い暴動』

 

監督 : ルビカ・シャー
出演 : レッド・ソーンダズ、ロジャー・ハドル、ケイト・ウェブ、ザ・クラッシュ、トム・ロビンソン、シャム 69、スティール・パルスほか

 

2019年 / イギリス映画 / 英語 / 原題 : WHITE RIOT
配給 : ツイン
4月3日(金)よりHTC渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開

 

■Link
http://whiteriot-movie.com/

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