『戦火の馬』のマイケル・モーパーゴが原作の映画『アーニャは、きっと来る』が11月27日公開

Film 2020.09.03 Text by 編集部

13歳の羊飼いの少年が、ナチス占領下に学んだ、生きる喜びと希望を描いた映画『アーニャは、きっと来る』が11月27日より日本公開されます。

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サー・マイケル・モーパーゴの小説『アーニャは、きっと来る』は、スペインとの国境ピレネー山脈の麓に佇むフランスの小さな村・レスカンに住む、13歳の羊飼いジョー・ラランドの物語。ジョーは日々、生活の大半を羊飼いとして過ごしていました。しかし、平和な村にも戦争の影が忍び寄り――。

 

村がナチスに占領される中、ジョーは自分の家族や友人、村の大人や村で出会ったユダヤ人、さらにドイツ兵らとのかかわりを持ち、彼らの境遇や人生を垣間見ます。そして、ユダヤ人の迫害や救出劇をめぐって、人々の連帯感や思いやり、生命の尊厳など様々なことを学び、彼は大人へと一歩ずつ近づいていくのでした。

 

 

ホロコーストを描いたナチス映画の多くはユダヤ人への迫害や差別を描いてきました。ナチスの悪名高き指導者たち、一方でユダヤ人を救うことで語り継がれてきたオスカー・シンドラーや杉原千畝。しかし、第二次世界大戦時のヨーロッパではユダヤ人を救った名もなき市民も数多く存在しました。原作者のサー・マイケル・モーパーゴは、戦争を舞台に人間本来の姿やその本質を、市井の人々を通して問い続けてきました。彼の代表作『戦火の馬』は、2011年にスティーブン・スピルバーグ監督によって映画化。本作も原作者の思いを受け止め、従来のナチス映画とは趣の異なる、生きることの素晴らしさと希望を描いた異色の映画となりました。

 

 

主演のジョー役は、Netflixのテレビドラマ・シリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』で世界的に有名になったノア・シュナップが熱演。ユダヤ人の彼は映画の内容に共感し、本作の主演を大いに楽しんで撮影に臨んだそう。彼の祖父役には、フランスで最も尊敬されている俳優のひとり、ジャン・レノ。フランス人である彼は脚本を読み、ヨーロッパの暗い時代を伝える重要性を感じ、フランス人がユダヤ人を助けた史実が映画になることを意義深く感じました。ジャン・レノ演じる祖父役のパートナーとなる変わり者の老婆役は、アカデミー賞最優秀助演女優賞のアンジェリカ・ヒューストン。ベテランふたりが、ユダヤ人の子どもたちを救わなければいけないという重責と苦悩をいぶし銀の演技で表現します。またジョーが慕うナチス将校役は、ドイツ人の名優、トーマス・クレッチマンが演じました。

 

 

原作『アーニャは、きっと来る』は日本でも出版され、主に中学生向けに推薦されています。しかし、監督のベン・クックソンは、本作を大人まで含めたより広い客層に向けて制作し、史実に忠実な脚色を心がけ、暗い歴史に焦点を当てるだけではなく、羊飼いの少年の成長を雄大なピレネーの自然を背景に描き、様々な視点からアプローチした意欲作になりました。

 

アーニャは、きっと来る。ユダヤ人の少女・アーニャは、まさに希望の象徴。いつの時代にも親から子へ受け継がれる、大切なことを教えてくれるすがすがしい映画です。

 

■Story

 

1942年、第二次世界大戦さなかのフランス。スペインとの国境ピレネー山脈の麓に佇む小さな村・レスカンで、13歳のジョー(ノア・シュナップ)は、生活の大半を羊飼いとして過ごしていた。ある日ジョーは山の中で、見知らぬ男・ベンジャミン(フレデリック・シュミット)と出会う。彼が気になったジョーは、後をつけ家を盗み見る。彼はナチスの迫害から逃れているユダヤ人であり、彼の義理の母・オルカーダ(アンジェリカ・ヒューストン)の家で身を隠しながら、一時的に別れた娘・アーニャを待っているのだ。

 

さらにジョーは、オルカーダの納屋に忍び込むが、そこにはユダヤ人の女の子がいた。ジョーはオルカーダとベンジャミンに見つかるが、彼らから、方々から逃げ延びてくるユダヤ人の子供を山の向こうの安全なスペインへ逃がすという危険な計画を企てていることを聞かされる。彼らはユダヤ人の子供を納屋にかくまいながら、救出する機会をうかがっているのである。ジョーは、秘密を守ることを約束する。

 

 

いよいよ平和なレスカンにもナチス・ドイツがやって来た。ナチス兵士たちが昼夜巡回している今、スペインへの亡命はますます困難となっていく。ジョーは、祖父のアンリ(ジャン・レノ)といる時、山から下りてきたオルカーダに偶然会う。オルカーダとアンリは旧知の仲だ。オルカーダはジョーに食料の買い物係を頼み、ジョーは喜んで引き受ける。

 

ある日ジョーは、食料品店でナチスのホフマン伍長(トーマス・クレッチマン)と知り合う。ジョーは、伍長に誘われ鷲を見に行き、彼の穏やかな人柄を知って親しくなっていく。彼もまたベルリンの空襲で娘を失うという悲しみを抱えていた。日増しにナチスによる巡回は厳しくなる。そして、増え続けるユダヤ人の子供に十分な食糧を供給するのが難しくなっていく。

 

 

そんな中、ジョーの父親(ジル・マリーニ)がドイツの労働収容所から帰国する。彼は、戦争捕虜として4年もの長い苦痛を味わった後で荒んでいた。しかしある晩、ジョーの父と母(エルザ・ジルベルスタイン)もユダヤ人救出作戦を知ることになり、協力を約束する。このことで、すれ違っていた家族の気持ちはひとつになる。

 

レスカンの村人たち一丸となって、ユダヤ人の子供たちの救出作戦が進む。夏の恒例の移牧で彼らを羊飼いに紛らわせ、山を越えスペイン国境へ逃すというものだ。ほとんどの子供たちは逃げ切れた。しかしベンジャミンと1人の少女は捕らえられ、収容所に送られることに。やがて終戦となり、ナチス軍も退却する日が来た。果たしてベンジャミンが待ち続けたアーニャは村に現れるのか……

 

 

■Film info
『アーニャは、きっと来る』

 

 

監督 : ベン・クックソン
脚本 : トビー・トーレス、ベン・クックソン
原作 : マイケル・モーパーゴ『アーニャは、きっと来る』
出演 : ノア・シュナップ、トーマス・クレッチマン、フレデリック・シュミット、トーマス・レマルキス、エルザ・ジルベルスタイン、ジル・マリーニ、ジョゼフィーヌ・ドゥ・ラ・ボーム、サディ・フロスト、デクラン・コール、ウィリアム・アバディー、ジャン・レノ、アンジェリカ・ヒューストンほか

 

2019年 / イギリス・ベルギー映画 / 英語 / 原題 : Waiting for Anya
配給 : ショウゲート
11月27日(金)、新宿ピカデリーほか全国ロードショー
©Goldfinch Family Films Limited 2019

 

■Link
https://cinerack.jp/アーニャは、きっと来る/

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