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「ウィッタード・オブ・チェルシー」が2025~26年に英国で新店舗続々オープン!4年連続売上成長を達成
1886年創業の英国老舗ティーブランド「ウィッタード・オブ・チェルシー(Whittard of Chelsea)」が、2024年に4年連続の売上成長を達成し、2025~26年にかけて英国内での店舗拡大を発表しました。売上高は前年比9.1%増の4,980万ポンド(約99億円)に達し、革新的なティーテイスティング体験の導入など新戦略で更なる成長を目指します。
4年連続売上成長を記録、コスト上昇を売上でカバー
ウィッタード・オブ・チェルシーは2024年度決算で、純売上高4,980万ポンド(約99億円)を記録し、前年比9.1%の成長を達成しました。このうち英国内売上は4,200万ポンド(約84億円)で、前年比6.5%の増加となっています。
同社のネイサン・スミス(Nathan Smith)CEOは「2024年は4年連続の成長を記録し、世界中の消費者から当社ブランドへの関心が高まっていることを反映している」とコメントしています。厳しい小売環境にもかかわらず、同社は店舗ベースで6%の売上成長を実現しました。
営業利益は前年比12%増の240万ポンド(約4億8,000万円)に達し、事業全体でのコスト上昇を売上成長で相殺することに成功しています。
2025~26年の積極的な店舗拡大戦略
ウィッタード・オブ・チェルシーは2024年にオックスフォード、ノッティンガム、ガトウィック空港ノースターミナルに新店舗をオープンし、2025年と2026年にもさらなる英国内店舗拡大を計画しています。
現在、英国内に40店舗以上を展開するウィッタードは、「英国ハイストリートの重要ブランド」としての地位を確立しています。9月末にはケント州ブルーウォーター・ショッピングセンターにも新店舗がオープン予定で、同センターのディレクターは「プレミアムで体験重視のブランドに対する継続的な需要を反映している」と評価しています。
2024年末時点で6つの新店舗開設を完了し、オックスフォード・サーカスとガトウィック空港では洗練された新店舗コンセプトを導入しています。
革新的なティーテイスティング体験で顧客満足度向上
ウィッタード・オブ・チェルシーの成長戦略の核となるのが、新しい店舗コンセプトに導入されたティーテイスティングステーションです。ロンドンのオックスフォードストリート店舗では、中央に配置されたテイスティングユニットにガラス製ティーポット3つを設置し、顧客が様々な茶葉をその場で試飲できる環境を提供しています。
ティーテイスティング体験の特徴
- バックライト付きキャディーでの茶葉展示
- ガラス製引き出しでの茶葉の視覚的表現
- デジタルスクリーンでのブランド歴史説明
- 専門スタッフによる個別推奨サービス
デザイン会社ゼブラ(Zebra)との協力により開発された新コンセプトは、「圧倒的だった従来の商品陳列を簡素化し、スタッフなしでも快適に買い物できる環境」を実現しています。
アジア・米国市場での国際展開も加速
ウィッタード・オブ・チェルシーの海外売上は2024年に780万ポンド(約15億6,000万円)を記録し、前年比26%の大幅な成長を達成しました。特に米国、アジア、EMEA(欧州・中東・アフリカ)地域での成長が顕著です。
国際展開の主要市場
- アジア市場:韓国で89%の売上成長を記録
- 米国市場:新戦略的卸売パートナーシップを締結
- 中東市場:サウジアラビアで初の航空会社契約を獲得
- 欧州市場:供給ルール変更による課題を乗り越え回復傾向
同社は現在、チリ、中国、キプロス、チェコ、ドバイ、ルーマニア、タイに30のフランチャイズ店舗を展開しており、シンガポール、マレーシア、トルコ、韓国でのフランチャイズパートナー候補を検討中です。
ネイサン・スミス(Nathan Smith)CEOは「強固な英国での存在感を維持しながら、世界的なターゲット市場への拡大に取り組んでいる」と国際展開への意欲を示しています。
英国小売業界での存在感拡大と今後の成長見通し
ウィッタード・オブ・チェルシーは1886年にウォルター・ウィッタード(Walter Whittard)がロンドンのフリートストリートで創業した137年の歴史を持つ老舗ブランドです。「最高品質のものを購入する」という創業時の哲学を現在も維持し、世界各地から最高品質の茶葉を調達しています。
2025年前半の業績も2024年と同様のパターンを示しており、コスト圧迫を強力な取引結果で相殺する傾向が続いています。同社は現在、130種類の特別ブレンド茶と16種類以上のプレミアムホットチョコレートを展開しています。
今後の成長戦略
- 英国内での継続的な店舗拡大
- ティーテイスティング体験の全店舗への導入
- アジア太平洋地域でのフランチャイズ展開加速
- デジタル技術を活用した顧客体験向上
同社は2008年にプライベートエクイティファーム エピック(Epic)に買収されて以降、着実な成長を続けており、厳しい小売環境の中でも独自の価値提案で顧客基盤を拡大しています。日本では成城石井やカルディなどで一部商品が販売されており、今後のアジア展開の一環として日本市場への本格参入も期待されます。
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