「エディンバラナチュラルスキンケア」トミー・クルックス interview

Edinburgh Natural Skincare

小さな子どもから大人まで安心して使用できる100%ナチュラルな成分だけを配合した製品をエディンバラから世界に向けて送り出しているクリーンビューティ・コスメ「エディンバラナチュラルスキンケア」。

その創業者であるトミー・クルックスが初来日。元ザ・フォールのギタリストだったというユニークな経歴を持つトミーが、世界中の多くの人が愛用するハンドメイドの製品を作るようになったのはどうしてなのか?

そのあざやかな転身と、製品への揺るぎないこだわりを聞きました。

Edinburgh Natural Skincare

──ちょうどエディンバラを訪れたばかりで、あなたのお店の前を重たいスーツケースを転がしながら通り過ぎました。

なんと、そうでしたか。寄っていただければ良かったですが、エディンバラの旧市街は急な坂道が多いですからね(笑)。私たちのお店もコバーン・ストリートと、ヴィクトリア・ストリートにあります。J・K・ローリングが『ハリー・ポッター』のダイアゴン横丁を思いついたのが、ヴィクトリア・ストリートと言われていて、毎日たくさんの観光客が訪れています。

──あなたはザ・フォールのギタリストという経歴を持っていますが、もともとミュージシャンになりたかったのでしょうか。

自分が小さかった頃、父が朝早くからギターの練習をしていたんです。その演奏を聴きながら毎朝階段を降りてきて、その様子を眺めていました。いつか自分もギターを弾きたいと思うようになるのに時間はかかりませんでしたね。そして8歳のときに、T・レックスの「ホット・ラヴ」をラジオで聴いて、ポップ・スターになることを夢見るようになったんです。ですが、あくまでも夢であって、何が何でも音楽で食べていくということではありませんでした。

──では、どうしてザ・フォールに加入にすることになったのでしょう?

あるとき、マーク・E・スミスに街でばったり会ったんです。それも朝の7時半くらいに。そんな早い時間でしたが、一緒にビールを飲みに行って意気投合したんです。ザ・フォールは最も好きなバンドだったので、とてもうれしかったですね。別れた後に彼から手紙が届きました。マンチェスターで行うふたつのギグでギターを演奏してくれないかという内容で、もうびっくりですよ。もちろん、返事は“Yes!”でしたが、何年もギターを弾いていなかったので、急いで練習しました。

──ある日、突然ミュージシャンになったんですね!

自分でも信じられませんでした(笑)。最初のギグのとき、演奏する曲目リストをもらったんですが、ステージに出ていざ演奏をしようとすると、マークはリストにない曲ばっかりやるんですよ(笑)。曲は知っていたから、なんとか演奏できましたが、めちゃくちゃ緊張しました。真っ暗な中、満員の観客がぼくらを注視しているんですから。

──あなたが加入したのは1997年でしたが、バンドの状況があまり良くない時期だったはずです。

まさに台風の目に望んで入っていったような、ひどい状況でした(笑)。カーディフで4千人が集まったギグがあったんですが、マークがバックステージで私にひとりでステージに出ていって歌ってくれと言い出したんです。しかもクリーニング店のチケットを渡して、これについて歌えと(笑)。しょうがないから出ていったら、すごい歓声が巻き起こっていました。このまま歩き続けるか、それとも家に逃げ帰るか。覚悟を決めて、ステージに出ていきました。なんとかやりとおしましたが、そんなアクシデントがしょちゅう起こる状況でしたね。97年発表のアルバム『Levitate』に参加した後にバンドを脱退しました。そのアルバムではカヴァーアートも手がけています。

──では、脱退後にスキンケアの仕事を始めたんでしょうか。

いえ、ミュージシャンのあとは、自分の家を建て始めたんです。完成して、その家に住みながら、また新しく建てて最初の家を売却しました。その稼いだお金を原資にして石鹸作りを始めたんです。試行錯誤した後にエディンバラのマーケットで石鹸を売り始めました。好評で並べる先から売れていきましたが、今のような美しいパッケージではありませんでした。石鹸のクオリティは自分が納得するまで追求しましたので、手にとっていただいた方もきっと満足してくれたはずです。

──製品を作る上でいちばん大切にしたことは何でしょう?

ナチュラル&オーガニックというのが、今でもいちばん大切なテーマになっています。手にして使う方が安全かつハイ・クオリティな製品であることが重要です。化学製品は一切使わずに、ココナッツ・オイルやビーズワックス、バターナットなど、自然由来の素材だけで作り上げています。料理にも使える素材なので、食べても大丈夫ですよ、石鹸以外は(笑)。また、パームオイルも使っていますが、オランウータンに害が及ばない場所で穫れたエコサステイナブルなものを選んでいます。環境に負荷がかかることはしない。これもエディンバラナチュラルスキンケアのモットーになっています。

スコットランドをはじめとする英国全体ではクリーン・ビューティが主流になりつつあります。環境に優しく、刺激性や有害性があるとされる成分を含まず、何を使っているかの透明性、そして動物実験を行わないということが条件とされていて、エディンバラナチュラルスキンケアはそのすべてに適応しています。私たちはクリーン・ビューティという観点に注力しながらも、ハイ・クオリティな成分のこだわりや、パッケージのデザインコンセプトも含めて、常に今より良いものを楽しんで作るということを忘れていません。大量生産することよりも、高品質なものを丁寧にハンドメイドする。商品を通して環境について気にかけてもらう。そこがほかのブランドとの違いであり、日本のみなさんにも知っていただきたいことでもあります。

Edinburgh Natural Skincare

──日本でいちばん人気のある製品はどれになりますか?

日本で特に人気なのは、固形ハンドクリームの「LUXURY No.1 SOLID HAND CREAM BAR」です。手作りかつ、100%ナチュラルな素材ということで支持をいただいています。100%ナチュラル成分のみを使用して作られていて、昔ながらのコールドプロセス製法を用いています。これは製造工程において熱を使わずにゆっくりと熟成させていく製法で、植物が本来持っている有効成分をしっかりと残るんです。非常に優れた保湿成分と共に植物が持っている高い栄養分を含んだ商品で、大量生産には向きませんが、人の手で一つひとつ大切に作られています。 日本のお客様は完璧なものを求められますので、そのご要望に応えられる製品だと自負しています。

──赤ちゃんにも使える、優しい製品もラインナップされていますね。

「BABY I LOVE YOU」というシリーズですね。赤ちゃんの肌は外的な刺激にとてもデリケートなので、防腐剤などの添加物を一切使わない100%ナチュラル成分の製品を使うべきです。実はパッケージに私の息子の赤ちゃんのときの写真が使っているんですよ。今はもう大きくなって、私の背丈を超えてしまいましたが(笑)、同じ笑顔を見せてくれています。

──エディンバラナチュラルスキンケアの今後の展望を教えてください。

今回、初めて日本を訪れて、その完璧な美を目指しているようなデザイン性の高さに驚かされました。日本に滞在して4、5日しか経っていませんが、人生が変わるほどの体験ができるすばらしい国だと思います。京都も訪れたんですが、あまりの美しさに言葉を失いました。同時にこの国の人たちは、きっと私たちが努力して作り上げた製品を理解してくれるとも感じたんです。これからも日本の方々に愛してもらえるクオリティの高い製品を提案したいという気持ちでいっぱいになりました。今後は日本のみなさんにもっと製品に対する我々の考えやこだわりを理解していただき、日用品として使っていただけるようにがんばっていきたいと思います。贈りものにも最適ですので、ぜひいちど試してみてください。

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https://ensjpn.com/

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