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英国出身の音響デザイナーが熊本県阿蘇郡でスピーカー会社「HIGO BEAT」を設立
熊本県阿蘇郡南小国町、里山深い歴史あるこの地に、イギリス出身の音響デザイナー、ウッド・ビリーがスピーカー会社、HIGO BEAT JAPAN(株)を設立しました。地元の小国杉を使用したスピーカーやオーディオアクセサリーをデザイン、製作展開しています。
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オフィスは長い間買い手がつかなかった日本家屋
オフィスは南小国町の空き家バンク制度を利用し、物件をリフォーム。地元素材やエコ素材をふんだんに使用して作り上げられています。
日本は欧米諸国に比べて、中古物件に対する抵抗感が強いと言います。実際に空き家バンクに掲載されているものは、すぐには住めそうにないようなものが多く、彼が購入を決めた物件も、なかなか買い手がつかず、長年サイトに掲載されていました。
けれども、古いというのは、決してネガティヴなことだけではありません。今ではなかなか見かけない、襖で仕切られた広い空間があり、ひなたぼっこができる縁側など日本の文化や歴史さえも感じる間取りが残っています。
また、木材が経年変化によって美しく表情を変えるように、あるものを生かしてより魅力的な空間に生まれかわらせることもできます。建て壊して新築すれば、コストはかかっても簡単で快適かもしれませんが、使う人・住む人の生活スタイルに生まれ変わらせることができるのが、リノベーションの良さやおもしろさです。
地元の職人と一緒に地産の木材で製品をデザイン、プロダクト
リノベーションで使用した木材はもちろん小国杉。また、再生ペットボトルからできた断熱材や吸音材を使用したり、壁に塗られた漆喰は野菜で着色したものを選んだりと、自分たちの心地よさにこだわりました。
それは、単に修理・修繕、設備の新調を目的とするのではなく、循環や自然への負荷軽減を考えること。使い捨ての消費主義ではなく、よいものをメンテナンスしながら長く大切に味わうこと。
大地にコンクリートを流し、木々や草花をおおってしまうことなく、今あるものを生かし、人間の持つ知恵を使い自然と共生していくこと。
このスタイルは、受け継がれた自然や文化に目を向け感謝し、地元の職人と一緒に地産の木材で製品をデザイン、プロダクトするHIGOBEATのブランドコンセプトにも繋がっています。
Sugi 4(ペアスピーカー&Bluetoothアンプ)76,000円
自然との共生、循環する生き方は、現代の日本人がいつの間にかおざなりにしてしまったあたりまえに暮らしに存在していたこと。そんな日本の文化や伝統にインスパイアされて、HIGOBEATの製品はデザインされています。
出来上がったオフィスは、工房、ショールームとしてはもちろん、HIGOBEATの製品を実際に試聴できるレンタルスペースとしても利用されています。懐かしい里山の風景広がるこの場所で、小国杉の中から柔らかくやさしい音が響いてきます。
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