ニュー・ロマンティック最重要アーティストのひとり、ザイン・グリフの新作が発売に

ニュージーランド出身ながら80年代初期からロンドンを中心に活動し、80年代ニュー・ロマンティック・ムーヴメントにおいて絶大な人気を誇り、デヴィッド・ボウイ、また当時YMOのドラマーだった高橋幸宏などとも親しく交流したアーティスト、ザイン・グリフのニュー・アルバム『ザ・ヘルデン・プロジェクト // スパイズ』が11月30日（水）に日本先行リリースとなりました。

ザイン・グリフは、ボウイとの仕事で知られるトニー・ヴィスコンティのプロデュースによる1stアルバム『灰とダイアモンド』、続いてハンス・ジマー（のちの映画音楽の巨匠 / 当時はザイン・グリフ・バンドのキーボーディストでした）のプロデュースによる2ndアルバム『フィギュアーズ』をリリースしたあと、ハンス・ジマーとウォーレン・カン（ウルトラヴォックス）が組織したプロジェクト、ヘルデン（Helden…ドイツ語で英雄）にヴォーカリストとして参加します。

ヘルデンは1983年にアルバム『Spies』を制作しましたが、ハンス・ジマーが映画音楽作家として忙しくなってきたということもあってか、シングルを1枚リリースしてアルバムの発売は中止に。

このことを残念に思っていたザイン・グリフですが、2014年に来日公演を行った際、多くのファンがヘルデンのアルバムのことを気にかけていることを知って一念発起、当時の『Spies』の音源をベースに新たに制作・ブラッシュアップしたアルバムを制作しました。それが本作『ザ・ヘルデン・プロジェクト // スパイズ』なのです。

ハンス・ジマー、ウォーレン・カン公認のもと、当時の熱気はそのまま、音の質感などは完全に21世紀仕様へとアップデートされたこの『ザ・ヘルデン・プロジェクト // スパイズ』は、当時のザイン・グリフを知るファンも、そうでない音楽好きもどちらも魅了する作品であることは間違いありません。ザイン・グリフはいまだ進化を続けているということが伝わってくる作品となっています。