Lidlがオアシス再結成ツアーに便乗!限定ジャケット「Lidl by Lidl」が£30で登場

LIDL BY LIDL

ドイツ発の大手スーパーマーケットチェーンLidlが、オアシス再結成ツアーに合わせて限定ジャケット「Lidl by Lidl」を7月9日(水)10時から発売すると発表しました。価格は30ポンドで、売上はすべて慈善団体NSPCCに寄付されます。



Lidlとオアシスの意外な関係性

このジャケット発売の背景には、Lidlとオアシスのフロントマンであるリアム・ギャラガーとの一連のやり取りがあります。両者の関係はふたつの出来事から始まりました。

まず、リアム・ギャラガーがマンチェスターのCo-op Liveアリーナでのライヴに関する不確実性の中で「Lidlでギグをやる」とソーシャルメディアに投稿したことです。これを受けてLidlは、ニュートン・ヒース店に「幻のギグ」を記念するブルー・プラークを設置するなど、ユーモラスな対応を見せました。

このブルー・プラークは「LIAM GALLAGHER, LEGEND ‘ALMOST PLAYED HERE’ JUNE 2024」(リアム・ギャラガー、レジェンド、ここでライヴをしそうになった、2024年6月)と刻まれ、英国の歴史的建造物に設置されるEnglish Heritageプラークを模したデザインでした。

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しかし、2024年11月29日にプラークが盗まれる事件が発生しました。Lidlは「プラークが我々のワンダーウォールから滑り落ちてしまった」と表現し、「Don’t look plaque in anger」(プラークを怒って見るな)というオアシスの楽曲「Don’t Look Back in Anger」をもじった表現で返却を呼びかけ、500ポンド相当のLidl Plusバウチャーの懸賞金を設定。この事件もまた、両者の関係を象徴するユーモラスなエピソードとして話題となりました。

Berghausキャンペーンが生んだ話題

 

 

さらに決定的だったのが、2024年にリアム・ギャラガーが英国の高級アウトドアブランド「Berghaus」のキャンペーンに出演した際の出来事です。ギャラガーが着用した400ポンドのジャケットが、偶然にもLidlのブランドカラーである赤、青、黄色のデザインだったため、ファンの間で「Lidlジャケット」と呼ばれ、「Lidlとのコラボレーションか?」と大きな話題になりました。

神レベルのタクティカルメディア購入

 

 

これを受けてLidlは2024年10月、マンチェスターのオールダム・ロードにあるリアム・ギャラガーの壁画の真下に、わずか24ペンスで「Lidl Jacket」の広告を掲載しました。このタクティカルメディア購入とは、競合他社の広告キャンペーンに対して、タイミングと場所を狙い撃ちして効果的に広告を配置する戦略的な手法のことです。

この広告は水曜日の朝にアイデアが生まれ、土曜日には実際に掲載されるという驚異的なスピードで実現され、マーケティング業界では「神レベル」の迅速な対応として称賛されました。低コストで最大限の話題性を獲得したこの事例は、小売業界のマーケティング戦略の新たな手法として注目を集めています。


「Lidl by Lidl」ジャケットの特徴と機能性

 

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今回発売される「Lidl by Lidl」ジャケットは、単なるファッションアイテムを超えた機能性を備えています。最も注目すべき特徴は、飲み物を冷やすためのふたつの内蔵ポケットで、マンチェスターのヒートン・パークやロンドンのウェンブリー・スタジアムなどの会場への移動中にラガービールが温まらないよう設計されています。

さらに、ジッパーはボトルオープナーとしても機能し、袖にはLidlのブランドカラーを使用した「Lidl by Lidl」バッジが付いています。そして何より特徴的なのは、リアム・ギャラガーの真似をするためのタンバリンが付属していることです。

価格設定の意味

ジャケットの価格30ポンドは、Lidl GBとオアシスの2ndアルバム『モーニング・グローリー』の両方が30周年を迎えることを記念して設定されました。この価格設定により、ファンにとって手頃でありながら、記念すべき年への敬意を表現しています。

マンチェスターでの話題のプロモーション

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Lidlは7月2日(火)の朝、マンチェスターのエティハド・スタジアム近くに30フィートの「ワンダーウォール」を描いたミューラルを設置し、ジャケットを発表しました。このミューラルは、ギャラガー兄弟の故郷であるマンチェスターで、オアシスのマンチェスター公演に先立ってファンが実際に見ることができる場所に設置されています。

このプロモーション手法は、2024年にリアム・ギャラガーのミューラルが描かれた際の話題を意識したもので、ストリートウェアファンにとって馴染みのある場所での展開となっています。

オンライン販売の詳細

ジャケットは7月9日(水)10時00分からwww.lidlbylidl.co.ukで販売開始されます。Lidlの過去のマーチャンダイジングコレクションは2秒にひとつのペースで売り切れるほどの人気を誇っており、今回も早期完売が予想されます。


慈善活動とブランド価値の向上

Lidlは今回のジャケット販売による売上をすべて、同社のチャリティパートナーであるNSPCC(全国児童虐待防止協会)に寄付すると発表しています。これにより、話題性のあるマーケティング活動を社会貢献と結びつけ、ブランドイメージの向上を図っています。

Lidl GBのマーケティングディレクターであるジョアンナ・ゴマー氏は、「音楽と文化にとって最大級の再結成ツアーを祝して、消費者に“夢見たすべて(everything they ever dreamed of)”を提供し、象徴的なものを作りたかった」とコメントしています。

追加特典とファンサービス

ジャケットを購入できなかったファンのために、Lidlはブランド入りのバケットハットとLidlアビエーターサングラスを無料で提供する予定です。これらのアイテムもウェブサイトで入手可能となり、より多くのファンがこの話題に参加できるよう配慮されています。

オアシス再結成ブームが生み出した新たなビジネスチャンス

今回のLidlの取り組みは、オアシス再結成という一大イベントを商業的機会に変換した成功例として注目されています。2009年の解散から16年を経た再結成は、単なる音楽イベントを超えて、様々な業界に波及効果をもたらしています。

 

Link

https://lidlbylidl.co.uk/

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