横浜開港資料館で幕末のイギリス公使館の古写真を初公開

イギリス公使館の古写真

11月7日(日)まで企画展「七つの海を越えて─開国前後の日本とイギリス」が開催されている横浜開港資料館で幕末のイギリス公使館の古写真が初公開されます。

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このたび、幕末期の江戸にあったイギリス公使館(「高輪接遇所」)を写した古写真が新たに見出されました。

江戸のイギリス公使館(総領事館)は、横浜が開港した安政6年(1859年)に江戸の東禅寺(東京都港区高輪)に開かれました。

慶応2年(1866年)に泉岳寺(港区高輪)の付近に公使館専用の敷地を確保して移転、「高輪接遇所」と呼ばれることになります。

その外観を写した古写真はこれまで1点のみ知られていました(横浜開港資料館蔵)が、今回見出された古写真は、所蔵のものとは別の構図のものになります。

1. 幕末期の江戸の古写真は貴重

幕末明治期の日本には多くの外国人が訪れるようになり、そのなかにはカメラを携えて日本各地の風景を撮影するものもいました。

しかし、明治維新(1868年)以前の日本、ことに外国人の立ち入りが制約されていた江戸を撮影した新たな古写真が発見されることはきわめて稀です。

2. イギリス公使館(高輪接遇所)の様子が明らかに

高輪接遇所の屋根は洋風の建築手法によるものですが、障子・縁側などの日本の建具も見え、少し奇妙な和洋折衷の建物となっていることが古写真からわかります。

また、高輪接遇所の平面図と古写真をあわせて見ることによって、幕末のイギリス公使館内の様相が立体的に明らかになります。

3. カメラマン、チャールズ・L・ウィード

この写真を撮影したチャールズ・L・ウィード(Charles Leander Weed、1824~1903)はニューヨーク生まれのアメリカ人カメラマンです。

1866~67年に来日しましたが、日本を撮影した現存する写真は多くありません。

フェリーチェ・ベアトなどの有名なカメラマンにくらべて知られるところの少ないウィードの活動をあきらかにするうえでも重要な発見です。

古写真はごく最近に個人の方が入手されたもので、横浜開港資料館が借用して、10月12日(火)から企画展の展示会場で初公開されます。

七つの海を越えて─開国前後の日本とイギリス

会場
横浜開港資料館
展示期間
11月7日(日)まで
開館時間
9時~17時(券売は16時30分まで)
休館日
月曜日
観覧料
一般300円、小・中学生・横浜市内在住65歳以上150円

Link

http://www.kaikou.city.yokohama.jp/seven-seas/

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