「ヘザウィック・スタジオ展:共感する建築」人間の心を動かすデザインの魅力

ヘザウィック・スタジオ展 : 共感する建築

「へザウィック・スタジオ展:共感する建築」は、世界が注目する英国のデザイン集団の作品を紹介する日本初の展覧会です。

1994年にロンドンで設立されたヘザウィック・スタジオは、ニューヨーク、シンガポール、上海、香港など世界各地で革新的なプロジェクトを手がけています。
 

トーマス・ヘザウィック

トーマス・ヘザウィック 撮影 : ラケル・ディニス

創設者のトーマス・へザウィック(1970年、ロンドン生まれ)は、子どもの頃から職人が作った小さなものに宿る魂に心を躍らせていました。

その魂を建築という大きな建物や空間にも込めることができるかどうかを問い続けてきたのがヘザウィック・スタジオのデザインの原点です。

彼らは自然界のエネルギーや建築物の記憶を取り込みつつ、都市計画のような大規模プロジェクトもヒューマン・スケールが基準となるという信念に基づいてデザインを行っています。

ヘザウィック・スタジオ《新ルートマスター(市バス)》

ヘザウィック・スタジオ《新ルートマスター(市バス)》2012年 ロンドン 撮影 : イワン・バーン

その根底には、プロダクトや建築物というハードのデザインよりも、人々が集い、対話し、楽しむという空間づくりへの思いがあります。

モノやその土地の歴史を学び、多様な素材を研究し、伝統的なものづくりの技術に敬意を払いながら、最新のエンジニアリングを駆使して生み出される空間は、斬新なアイデアであふれています。

新型コロナウイルスのパンデミックを経て、わたしたちが都市や自然環境との関係性を見直すなかで、ヘザウィック・スタジオのデザインは、来る時代に適う豊かな示唆を与えてくれます。

本展は3月17日(金)から6月4日(日)まで東京シティビュー(屋内展望台)で開催。天空の大空間で紹介される主要プロジェクト28件は、「ひとつになる」、「みんなとつながる」、「彫刻的空間を体感する」、「都市空間で自然を感じる」、「記憶を未来へつなげる」、「遊ぶ、使う」の6つの視点で構成され、人間の心を動かす優しさ、美しさ、知的な興奮、そして共感をもたらす建築とは何かを探ります。

トーマス・ヘザウィック(ヘザウィック・スタジオ創設者)

トーマス・ヘザウィックは、英国を代表するデザイナーであり、建築からプロダクトまで幅広い分野で活躍しています。彼の作品には、斬新さと独創性、人間味あふれるデザインが共通して見られます。

彼は1994年に自身のスタジオを設立しました。建築、都市計画、プロダクト・デザイン、インテリア・デザインなど、従来の枠組みにとらわれない多様なプロジェクトを手がけてきました。現在では200名のスタッフを擁する、固定的なスタイルを持たないデザイン集団へと発展しています。

ヘザウィック・スタジオ《リトル・アイランド》

ヘザウィック・スタジオ《リトル・アイランド》2021年 ニューヨーク 撮影 : ティモシー・シェンク

彼のデザイン哲学は、定説や定論よりも体験を尊重し、環境への負荷を最小限に抑えつつ、人々の魂に訴えかけるような場所やモノを創り出すことです。そのために自然とのつながりを重視し、「バイオフィリア」という概念に基づくプロジェクトも多く実現しています。

彼は現在ロンドンを拠点とし、世界各国で30以上ものプロジェクトを手がけています。その中には東京都心にある6ヘクタールの複合施設《麻布台ヒルズ/低層部》やロンドンのグーグル新本社(ビャルケ・インゲルス・グループとのコラボレーション)、走行中に空気を浄化する電気自動車《エアロ》などが含まれます。

 

トーマス・ヘザウィック ロンドン《コール・ドロップス・ヤード》(2018年)にて 撮影 : マーカス・ホーク

近年完了したプロジェクトとしては、グーグル社が初めて自ら設計した新社屋《グーグル・ベイ・ビュー》やニューヨークのハドソン川にある公園と野外劇場を兼ねた《リトル・アイランド》、ケープタウンの《ツァイツ・アフリカ現代美術館》、ロンドンのキングス・クロスの新しい大型商業地区《コール・ドロップス・ヤード》などがあります。

また、トーマス・ヘザウィックの新著『Humanise』(ペンギン社)が2023年に出版される予定です。この本では彼が考える「人間味溢れる建築」について詳しく紹介されています。

展覧会の見どころ

  • 日本初! ヘザウィック・スタジオの主要プロジェクト28作を一挙公開
  • 試行錯誤を重ねた多様なプロジェクトの模型や素材サンプルなどを併せて展示
  • ロンドン市内を走る二階建てバスも、ヘザウィック・スタジオが50年ぶりにデザインをリニューアル! 天井高11m、展望台吹き抜けの大空間を活かし、高さ4mを超える原寸大模型(部分)を展示
  • ヘザウィック・スタジオが日本の暖簾や垂れ幕に着想を得たユニークな展示デザイン
  • ヘザウィック・スタジオがデザインした、遊び心いっぱいの回転椅子《スパン》に座って展望台からの景観も楽しめる空間が登場

展覧会を構成する6つのセクション

セクション1「ひとつになる」

 
ヘザウィック・スタジオ《ロンドン・オリンピック聖火台》

ヘザウィック・スタジオ《ロンドン・オリンピック聖火台》2012年 ⒸPawel Kopcznski/Reuters

「全体」は数々の「部分」によって構成されています。ヘザウィック・スタジオのデザインには、綿密に考案された細部が集合することで、強い説得力のある全体像が生み出されているものが少なくありません。そこには、小さなパーツに宿る魂を集めて、人の心を動かすひとつの大きな空間を創出しようとするヘザウィック・スタジオの姿勢を垣間見ることができます。

ヘザウィック・スタジオ《上海万博英国館》

ヘザウィック・スタジオ《上海万博英国館》2010年 撮影 : イワン・バーン

セクション2「みんなとつながる」

 
ヘザウィック・スタジオとビャルケ・インゲレス・グループ《グーグル・ベイ・ビュー》

ヘザウィック・スタジオとビャルケ・インゲレス・グループ《グーグル・ベイ・ビュー》2022年 カリフォルニア州マウンテン・ビュー 撮影 : イワン・バーン

人々が自然に集い、会話が始まるような開放的な空間。ヘザウィック・スタジオのデザインには、閉鎖的になりがちな空間を開き、隣接する空間と繋げていくことで、自然の光や空気に触れながら、人と人が自ずと出会えるような意匠的配慮がみられます。

ヘザウィック・スタジオ《エアロ》

ヘザウィック・スタジオ《エアロ》2021年

セクション3「彫刻的空間を体感する」

 

ヘザウィック・スタジオ《ヴェッセル》

ヘザウィック・スタジオ《ヴェッセル》2019年 ハドソン・ヤード(ニューヨーク) 撮影 : ティム・シェンク

ヘザウィック・スタジオのデザインの特筆すべき特徴のひとつが、彫刻的なかたちです。空間を体感することのできる建築物も、ヒューマン・スケールで発案されており、彫刻がそのまま大きくなった空間とも言えるでしょう。形状だけでなく、素材やそのテクスチャーにもアーティストや職人による手作業の温もりが残されています。

ヘザウィック・スタジオ《海南舞台芸術センター》

ヘザウィック・スタジオ《海南舞台芸術センター》2020年(契約) 中国 Courtesy: Devisual

セクション4「都市空間で自然を感じる」

 
ヘザウィック・スタジオ《麻布台ヒルズ/低層部》

ヘザウィック・スタジオ《麻布台ヒルズ/低層部》2023年(予定) 東京 ⒸDBox for Mori Building Co., Ltd.

自然界にある新陳代謝のエコロジー。そこから生まれるエネルギーは、都市生活者の心に潤いや活気をもたらすものです。ヘザウィック・スタジオは、人々が親しみ、楽しむ場所をデザインし、心豊かで充実した体験を提供することで、持続的なプラス効果を生みだすことを常に目指しています。また、都市環境における自然のもたらす役割を検証したうえで植栽を行い、自然界のエネルギーをふんだんに都市空間に取り込みます。

ヘザウィック・スタジオ《サウザンド・ツリーズ》

ヘザウィック・スタジオ《サウザンド・ツリーズ》2021年 上海 撮影 : ジュウ・チンヤン

セクション5「記憶を未来へつなげる」

 
ヘザウィック・スタジオ《ボンベイ・サファイア蒸留所》

ヘザウィック・スタジオ《ボンベイ・サファイア蒸留所》2014年 英国、ハンプシャー 撮影 : イワン・バーン

歴史は人々の物語の蓄積です。建築物にもそこで時間を過ごした人々の記憶が宿っています。当初の役割を終えた建築物の記憶を未来へ繋げること。ヘザウィック・スタジオのデザインには、こうした使命感が感じられます。建物の元のデザインを活かして大胆な改装をする一方で、かつての状態へ修復、復元しようとするこだわりが随所に見られます。
 

ヘザウィック・スタジオ《ツァイツ・アフリカ現代美術館》

ヘザウィック・スタジオ《ツァイツ・アフリカ現代美術館》2017年 ケープタウン 撮影 : イワン・バーン

セクション6「遊ぶ、使う」

 
ヘザウィック・スタジオ《スパン》

ヘザウィック・スタジオ《スパン》2007年~ Courtesy: Magis

ヘザウィック・スタジオのデザインは、遊び心にあふれています。円形から楕円に、楕円から円形に自由に形を変えることができる《フリクション・テーブル》は、人々のニーズに応じて家具に柔軟性を持たせるという大胆な発想によるものです。彫刻作品のような椅子《スパン》は、人が座ると弧を描きながら360度回転します。こうした柔軟で自由な発想の集積が、まさに建築という大きなスケールにも活かされていることがわかります。

ヘザウィック・スタジオ《スパン》

ヘザウィック・スタジオ《スパン》2007年~ Courtesy: Magis 撮影 : スーザン・スマート

「ヘザウィック・スタジオ展:共感する建築」の招待券を5組10名様にプレゼント

British Culture in Japanでは6月4日(日)まで開催されている「ヘザウィック・スタジオ展:共感する建築」の招待券を5組10名様にプレゼントします。

応募方法は以下の通りとなります。

1. British Culture in JapanのTwitterアカウントをフォロー⇒ https://twitter.com/britculturejp

2. 以下の文言をコピペしてご自身のTwitterアカウントでツイート。

東京シティビューで6月4日(日)まで開催されている「ヘザウィック・スタジオ展:共感する建築」の招待券プレゼントに応募しました https://bcij.jp/ctg/art/18562.html #heatherwick_bcij

以上で応募完了です。締め切りは4月16日(日)23時59分。当選者の方にはDMでお知らせいたします。

へザウィック・スタジオ展:共感する建築

ヘザウィック・スタジオ展 : 共感する建築

 

会場
東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)
会期
3月17日(金)~6月4日(日)※会期中無休
開館時間
10:00-22:00(最終入館21:00)
主催
森美術館
制作協力
KEF

Link

https://www.mori.art.museum//

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