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80年代から00年代の英国ポップカルチャーを振り返る:ナショナル・ポートレート・ギャラリーで『THE FACE』展開催
ロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーで2025年2月20日(木)から5月18日(日)まで、伝説的な英国雑誌『THE FACE』の影響力を探る大規模展覧会「The Face Magazine: Culture Shift」が開催されます。80年代から2000年代にかけての英国ポップカルチャーの変遷を、200点以上の写真や雑誌の表紙、スプレッドを通じて紹介します。
『THE FACE』誌の誕生と影響力
L-R: Jazzie B, by Enrique Badulescu, styled by Adam Howe, April 1989, ©Enrique Badulescu, Madonna, by Jean Baptiste Mondino, June 1990, ©Jean Baptiste Mondino, Voici Paris, by Stéphane Sednaoui, styled by Babeth Dijan, June 1988, ©Stéphane Sednaoui, Kim Wilde, by Davies and Starr, March 1982; ©Davies and Starr
『THE FACE』は、1980年にニック・ローガンによって創刊された月刊誌です。当時、New Musical Express(NME)の編集長だったローガンは、若者向けの幅広いトピックを扱う新しいタイプの雑誌の需要を見出しました。
スタイルマガジンの先駆け
L-R: Kate Moss, by Glen Luchford, styled by Venetia Scott, March 1993, Glen Luchford; Back to Life, by David Sims, styled by Melanie Ward, November 1990, David Sims.
『THE FACE』は、従来のファッション誌や音楽雑誌とは一線を画す、新しいジャンルの“スタイルマガジン”を確立しました。ファッション、音楽、ポップカルチャーを融合させた斬新な編集方針は、若者の心を掴み、英国のサブカルチャーに多大な影響を与えました。
写真家とスタイリストの登竜門
Girls on Bikes (Sarf Coastin’), by Elaine Constantine, styled by Polly Banks, December 1997, ©Elaine Constantine.
本展覧会では、シーラ・ロック、ステファン・セドゥナウィ、デヴィッド・ラシャペル、コリーン・デイ、エレイン・コンスタンティン、ユルゲン・テラー、ソルヴェ・スンツボなど、80人以上の著名な写真家の作品が展示されます。これらの写真家やスタイリストたちは、『THE FACE』を通じてキャリアを築き、後のファッション業界や写真界で活躍することになりました。
展覧会の見どころ
時代を象徴する肖像写真
Kylie Minogue, by Norbert Schoerner, styled by Adam Howe, June 1994, ©Norbert Schoerner
展示される200点以上の写真には、マドンナ、ジャジーB、キム・ワイルド、ケイト・モス、カイリー・ミノーグ、アンドレ3000ら、80年代から2000年代を代表するミュージシャンやセレブリティの肖像が含まれています。これらの写真は、各時代のファッションやトレンドを如実に反映しており、英国のポップカルチャーの変遷を視覚的に体験できます。
未公開作品の展示
本展覧会の特筆すべき点は、多くの写真が雑誌の紙面を離れて初めて展示されることです。これにより、『THE FACE』の影響力を新たな視点から再評価する機会となるでしょう。
テーマ別・年代別の構成
展覧会は、テーマ別および年代順に構成されています。これにより、『THE FACE』が80年代、90年代、2000年代を通じてどのように英国の若者文化を形成し、ファッションや音楽の世界に影響を与えたかを体系的に理解することができます。
展覧会の意義と現代への影響
: Global Warming TV, photographed and styled by Inez & Vinoodh, September 1994 ©Inez & Vinoodh/courtesy The Ravestijn Gallery
出版業界への影響
『THE FACE』は、単なる雑誌の枠を超えて、出版業界全体に革新をもたらしました。本展覧会は、デジタル時代における印刷媒体の役割や、ビジュアルコンテンツの重要性について再考する機会を提供します。
現代のファッションと音楽への影響
Face Off, by David Sims, January 1998, ©David Sims
展覧会は、『THE FACE』が現代のファッションや音楽シーンにどのような影響を与え続けているかも探ります。90年代や2000年代初頭のスタイルが再び注目を集める現在、この展覧会は若い世代にとっても新鮮な発見となるでしょう。
文化的アイコンとしての『THE FACE』
本展覧会は、『THE FACE』が単なる雑誌ではなく、英国の文化的アイコンとしての地位を確立したことを改めて示します。その革新的なデザイン、斬新な編集方針、そして時代を捉える鋭い視点は、今なお多くのクリエイターたちに影響を与え続けています。
「The Face Magazine: Culture Shift」展は、英国ポップカルチャーの歴史を振り返るだけでなく、メディアの力と視覚文化の重要性を再認識させる貴重な機会となります。80年代から2000年代にかけての若者文化の変遷を200点以上の写真で体験できる本展覧会は、ファッションや音楽に興味がある幅広い世代にとって刺激的で啓発的な体験となるでしょう。
2025年2月20日から5月18日まで開催されるこの展覧会はナショナル・ポートレート・ギャラリーで行われます。英国文化に興味がある方はもちろん、メディアやファッション、写真史に関心がある方にも見逃せない展示となります。
Cover Photo : L-R: Winter Sports, by Jamie Morgan, styled by Ray Petri, January 1984, ©Photography Jamie Morgan, Sade, by Jamie Morgan, April 1984, ©Photography Jamie Morgan
Link
https://www.npg.org.uk/whatson/exhibitions/2025/face-magazine/
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