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【渋谷で開催中】「未知なる世界と出会う ―英国アール・ブリュット作家の現在」展ガイド
東京都渋谷公園通りギャラリーで開催中の「未知なる世界と出会う —英国アール・ブリュット作家の現在(いま)」展では、マッジ・ギルやスコッティ・ウィルソンなどレジェンド作家から新進気鋭の作家まで、英国の11名のアール・ブリュット作家の多様な作品世界を紹介しています。
展覧会概要と開催情報

「Art Brut Then and Now Vol.4 未知なる世界と出会う —英国アール・ブリュット作家の現在(いま)」は、2025年6月21日(土)から8月31日(日)まで東京都渋谷公園通りギャラリーで開催されています。この展覧会は、国内外のアール・ブリュットの動向を紹介する展覧会シリーズの第4弾として企画されました。
開催期間と会場詳細
展覧会の基本情報は以下の通りです:
- 会場
- 東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室1・2、交流スペース
- 会期
- 6月21日(土)~8月31日(日)11時~19時
※月曜日休館(7月21日、8月11日は開館)、7月22日、8月12日休館
※8月15日、22日、29日の金曜日は21時まで開館 - 入場料
- 無料
入場料とアクセス情報
入場料は無料。会場へのアクセスは、渋谷駅ハチ公口から公園通りを直進し、渋谷モディを過ぎた右手にある茶色の建物が会場です
アール・ブリュットとは?
アール・ブリュットは1940年代にフランスの芸術家ジャン・デュビュッフェによって提唱された概念で、専門的な美術教育を受けていない人々などによる独自の発想や表現方法に注目したアートを指します。1970年代にはイギリスで英語訳され、「アウトサイダー・アート」という呼称が生まれました。
注目の英国アール・ブリュット作家11名の紹介
本展覧会では、レジェンド作家から日本初紹介となる新進気鋭の作家まで、幅広い世代の作品が一堂に会しています。
レジェンド作家マッジ・ギルとスコッティ・ウィルソン

マッジ・ギルは英国で最も有名な女性アウトサイダー・アーティストとして知られています。複雑な模様の背景の中に浮かぶ神秘的な女性の顔を描いた特徴的なインク画は、1920年代に創造への本能的な衝動に駆られて始まったものです。彼女は「ミルニネレスト」という名の精霊に導かれていると信じており、精霊の力によって自動的に生み出された芸術作品を数多く残しています。

スコッティ・ウィルソンは1931年にグラスゴーからトロントに移り住み、1930年代に絵を描き始めました。白鳥、鳥、魚、木、花など、夢の中にいるような生き物を、インクを用いて激しいスタイルで描いています。1945年初頭にロンドンに戻ってからは、ロンドンのシュルレアリストたちから注目を集めるようになりました。
新進気鋭の作家たち

展覧会では、日本初紹介となる作家も多数含まれています。アンドリュー・ジョンストンは動物や何かの出来事について緻密な作品を制作しています。

キャメロン・モーガンは明るく「ポップな」色使いの作品で知られており、現代的な感覚を持ちながらも独特の世界観を表現しています。今回の展示では、モーガンの、カメラに注ぐ愛情に焦点を当てています。

ジェシー・ジェームズ・ネーゲルは無計画な鉛筆スケッチから始まり、潜在意識に導かれるように作品を生み出していきます。細部を描きこみ、色を足していきながら制作を進め、それに合わせてタイトルも進化していきます。
展示の特徴と見どころ
本展の特徴としてあげられるのは、作品を白黒作品とカラフルな作品に分け、ふたつの展示室に分けて紹介していることです。この展示構成により、それぞれの作品の魅力を最大限に引き出しています。
白黒作品とカラフル作品の展示室
白黒の作品が並ぶクラシカルな雰囲気の展示室では、女性がモチーフの作品のほか、優美で有機的な形や線が印象的な作品が展示されています。マッジ・ギルの神秘的なインク画やカーラ・マクウィリアムの白いポリマークレイを積み重ねて作られた作品が、静寂な空間の中で深い印象を与えます。
一方、カラフルでポップな印象を受ける展示室では、不思議な生き物や、どこか懐かしいカメラなど、多彩なモチーフの作品が並んでいます。キャメロン・モーガンのポップで明るい作品や、ヴァレリー・ポッターの鮮やかな色合いのクロスステッチ作品は、活気に満ちた空間を演出しています。
作品展示のほか、資料スペースでは、作家へのインタビューや作家の所属するアート・スタジオ情報等を交え、英国アール・ブリュットの現在地を映しだします。
今後の展望と注目ポイント
8月15日、22日、29日の金曜日は、サマーナイトミュージアムにつき 21:00まで開館しており、より多くの人々が英国のアール・ブリュットの魅力に触れる機会が提供されています。また、わかりやすい言葉で展覧会を紹介するeasy readガイドや、触れる作品の展示などもあり、さまざまな資料やアクセシビリティツールを通して、展覧会を楽しむことができます。この展覧会を通じて、英国の現代におけるアール・ブリュット/アウトサイダー・アート分野の動向を知ることができます。
Link
https://inclusion-art.jp/archive/exhibition/2025/20250621-318.html
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