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スコットランド国際開発庁、大阪・関西万博の英国パビリオンで「ゲーミング・ショーケース」を開催
スコットランド政府は2025年4月17日(木)、大阪・関西万博の英国パビリオンにて「スコットランド・ゲーミング・ショーケース」を開催しました。このイベントは万博期間中に予定されている全3回の「Scotland Day」シリーズの第1弾で、スコットランドの革新的なゲーム産業の魅力を発信し、日本との戦略的パートナーシップ強化を目指しています。
スコットランド・ゲーミング・ショーケースの概要
スコットランド政府ビジネス担当大臣リチャード・ロクヘッド氏
「スコットランド・ゲーミング・ショーケース」は、ゲーム、クリエイティヴ・テクノロジー、コンシューマー産業に焦点を当てたイベントとして開催。当日は、スコットランド政府ビジネス担当大臣リチャード・ロクヘッド氏による開会挨拶に続き、日英両国のゲーム業界リーダーによるパネルディスカッションが行われました。
午後には、スコットランドの最先端ゲーム企業によるショーケースも開催され、来場者は実際のゲームプレイを通じて革新的な技術や開発アプローチを体験。スコットランドの創造的なエコシステムを直接体感できる貴重な機会となりました。
イベントには日英両国のゲーム業界関係者をはじめ、ビジネス、教育、メディアなど多方面から約80名が参加し、今後のさらなる交流と連携への期待が高まっています。
開催されたパネルディスカッションの内容
モーニングセッションでは、ふたつの重要なパネルディスカッションが行われました。ひとつ目は「スコットランドのゲーム業界の拡大 – グローバルな連携、技術革新、流通」をテーマに、スコットランド政府ビジネス担当大臣リチャード・ロクヘッド氏がモデレーターを務めました。
パネリストには、4J Studios会長のクリス・ヴァン・ダル・カウル氏、ルーディムス株式会社代表取締役の佐藤翔氏、Keelworks創設者・CEOのメヘル・カレンデリアン氏、日本オンラインゲーム協会事務局長の川口洋司氏が登壇。両国におけるゲーム開発・配信の最新動向や、グローバル市場での成長戦略、パートナーシップの可能性について活発な議論が交わされました。
ふたつ目のセッションでは「ゲーム教育の未来 – スコットランドと日本の連携」をテーマに、大阪・関西万博英国陳列区域代表キャロリン・デービッドソン氏がモデレーターを務めました。Yaldi Games創業者・CEOのエレナ・ホーゲ氏、バンダイナムコCTOのジュリアン・マーセロン氏、CodeBase共同創業者/CSO・エディンバラ大学名誉教授のスティーブン・ドロスト氏、SQUARE ENIXクリエイティヴディレクターのアデール・ブエノ氏が登壇し、教育機関・業界・企業の多様な立場から、両国における次世代育成の取り組みと国際的な協働の可能性について意見が交わされました。
スコットランドのゲーム産業の魅力と強み
スコットランドは1980年代から世界のゲーム業界において革新を牽引してきた地域です。『グランド・セフト・オート』や『マインクラフト』コンソール版、『レミングス』など、世界を代表するゲームの多くがスコットランドで生まれました。
リチャード・ロクヘッド大臣は「日本は世界有数のゲーミングテクノロジー大国であり、約500億USドル規模の市場を有しています。これは、スコットランドの非常に優秀なゲーム産業にとって、計り知れない経済的チャンスをもたらしています」と述べています。
また、大臣は「その一環としてスコットランド政府が推進し始動する『Techscaler(テックスケーラー)*』は、スコットランドの有望なスタートアップ企業にとって、日本市場での協業事業の拡大、新たな商業パートナーシップの構築、そして国際舞台での存在感強化を後押しする大きなステップになると確信しています。今後も、ゲーム業界をはじめとしたイノベーション分野において、新たな価値の創出と持続可能な経済成長を推進してまいります。私たちのメッセージは明確です。スコットランドはビジネスに開かれています。3日間にわたる大阪・関西万博での「Scotland Day」は、スコットランドが誇る世界クラスの製品をアピールする機会であり、食品・飲料、ゲーム、デジタルヘルス、洋上風力などの再生可能エネルギーといった強みを際立たせるとともに、日本の企業や投資家にとって有益なグローバルなソリューションと先進技術を提供するスコットランドの能力をアピールする機会となります」とも語りました。
現在、スコットランドには315のゲーム企業、74の支援会社、34の技術企業、120人以上の個人クリエイター、ひとつのeスポーツ団体、750人以上のストリーマーが活躍しており、世界水準の教育機関も次世代の人材を育成するなど、活気あるエコシステムを形成しています。
スコットランド政府は「スコットランド・ゲーム国家行動計画」を策定し、ゲームを教育・起業・経済成長に貢献する重要産業と位置づけ、さらなる発展を目指しています。
*Techscalerは、スコットランド政府とCodeBase(英国最大のテック・インキュベーターのひとつ)が連携して運営する、スタートアップやスケールアップ企業の成長を支援する国家的プログラム
今後開催予定のScotland Dayシリーズ
スコットランド政府と駐日英国大使館スコットランド国際開発庁は、万博期間中に英国パビリオン内で計3回の「Scotland Day」を開催します。第1回の「スコットランド・ゲーム・ショーケース」に続き、今後も異なるテーマでイベントが予定されています。
第2回は2025年6月26日(木)に「ライフサイエンスとデジタルヘルス」をテーマに開催予定。スコットランドの先進的なヘルスケアソリューションを紹介し、パネルディスカッションやネットワーキングを通じて、日本との連携や国際展開の可能性を探る機会となります。
最終回となる第3回は2025年9月18日(木)に「ネットゼロへのエネルギー転換 – 洋上風力と技術革新」をテーマに開催予定。スコットランドが世界をリードする洋上風力発電とエネルギー技術のショーケースを予定しており、持続可能な未来に向けた技術革新と国際協力の可能性が議論される予定です。
英国パビリオンでのスコットランド展示の見どころ
英国パビリオンは、「Come Build The Future(未来を共に築こう)」をテーマに、英国の技術、文化、科学が未来社会にどう貢献できるのかを体験できる場となっています。
パビリオンは、おもちゃの積み木からインスピレーションを得たモダンで革新的なデザインが特徴で、小さなアイデアが大きな可能性を秘めているという物語を表現しています。

スコットランドは英国を構成する重要な国として、英国パビリオン内で独自の魅力を発信。今回のゲーミング・ショーケースに加え、イブニング・レセプションではスコッチウイスキーや高級サーモン、サバなどのシーフード、サステナブルなスキンケア製品など、スコットランドの消費財が展示されました。
特に、スコットランド産のサバは日本市場でのシェアが20%に急成長しており、高品質な食品輸出の成功例として注目されています。
スコットランド国際開発庁が大阪・関西万博の英国パビリオンで開催した「スコットランド・ゲーミング・ショーケース」は、スコットランドのゲーム産業の魅力を日本に発信する重要な機会となりました。『グランド・セフト・オート』や『マインクラフト』コンソール版など世界的ヒット作を生み出してきたスコットランドのゲーム産業と、世界有数のゲーム大国である日本との連携強化は、両国にとって大きな可能性を秘めています。
今後も英国パビリオンでは、ライフサイエンスやエネルギー分野など、スコットランドの多様な産業の魅力を紹介する「Scotland Day」シリーズが続きます。日英のビジネス交流や文化理解を深める貴重な機会として、今後の展開にも注目です。
Link
https://www.sdi.co.uk/expo-2025-osaka-kansai-jp
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