英国のユースカルチャーに特化した世界初の常設博物館がロンドンにオープン!ラフ・トレードやフレッド・ペリーが協賛

Museum of Youth Culture press day. Camden London

英国における若者のライフスタイルやサブカルチャーの歴史に特化した世界初の常設展示施設「ミュージアム・オブ・ユース・カルチャー(Museum of Youth Culture)」が、6月20日(土)にロンドンのカムデンにグランドオープン。写真やファッション、音楽、個人の物語を通じて、若者が社会に与えた影響を100年以上にわたり網羅する注目の新スポットです。

若者文化を祝福する世界初の常設施設が誕生

Museum of Youth Culture press day. Camden London

ロンドンのカムデンに位置する複合施設「セント・パンクラス・キャンパス(St. Pancras Campus)」内に、若者文化の歴史を専門に扱う世界初の常設博物館「ミュージアム・オブ・ユース・カルチャー」が誕生します。一般公開日は6月20日(土)となっており、16日にはメディアやアーティスト、関係者を集めたプレビューイベントが開催されました。

Museum of Youth Culture press day. Camden London

同館は、1997年にジョン・スウィンステッド氏によって設立された草の根のアーカイブ活動が前身となっています。2012年にジェイミー・ブレット氏が加わり、市民から提供された写真やフライヤー、オーラルヒストリー(口述歴史)を収集しながら規模を拡大させてきました。約30年の歳月を経て、ついに待望の常設パブリックスペースを構えるに至りました。

4つの空間で展開される多様なエキシビションと体験

Museum of Youth Culture press day. Camden London

約6500平方フィートのカスタムデザインされた館内は4つの独立したスペースで構成され、写真や服飾、当時のエフェメラ(チラシなどの使い捨ての印刷物)などが並びます。戦後1940年代のロンドンで爆撃跡地を自転車で駆け抜けた少年たちから、1980年代のイングランド北部を熱狂させたアシッド・ハウスのレイヴァーにいたるまで、英国における若者たちの日常と非日常の歴史が事実ベースで瑞々しく可視化されています。

Museum of Youth Culture press day. Camden London

展示空間のひとつは、同組織と活動を共にする現代の若者たちが共同デザインを担当しており、常にリアルタイムの若い声が反映される仕組みとなっています。また、通年でワークショップやトークショー、特別イベントが開催されるほか、コミュニティ主導の教育プログラムも継続して実施されます。英国では近年、こうした大衆文化やユースサブカルチャーをカルチュラルヘリテージ(文化遺産)として再評価する動きが加速しており、同館はその象徴的な拠点となることが期待されています。

アーティストやレコード店との多彩なコラボレーション

Museum of Youth Culture press day. Camden London

館内では、英国のユースカルチャーと深い繋がりを持つクリエイターたちによる特別作品が来館者を迎えます。アイコニックなイラストレーターであるマーク・ウィガン氏が過去数十年の英国の若者文化にインスパイアされた壁画を描き下ろしているほか、ノッティング・ヒル・カーニバルのチェアパーソン(主催者代表)でもあるオーディオビジュアルアーティストのリネット・カマラ氏が、サウンドシステム文化の伝統を引いたカスタム音響インスタレーションをメインギャラリーに設置しています。

 

Museum of Youth Culture press day. Camden London

 

さらに、ロンドン発祥の伝説的なインディペンデント・レコードショップである「ラフ・トレード(Rough Trade)」とのコラボレーションにより、過去80年間の音楽史を網羅する厳選されたアナログ・レコードのセレクションが提供されます。パンクやポスト・パンク、インディ・ロックなど、各時代のユースサブカルチャーシーンやサウンド、若者たちのストーリーと連動した音楽をその場で体感できる充実の仕掛けです。

日本のファンとも繋がる巡回展の実績と今後の展望

 

Museum of Youth Culture press day. Camden London

 

同館のコレクションは、誰もが主役になれる市民参加型の「グロウン・アップ・イン・ブリテン(Grown Up in Britain)」キャンペーンなどを通じて、市井の人々の記憶を紡いできた点に大きな特徴があります。過去にはロンドンの文化施設バービカン・センターでエモをフィーチャーした回顧展を開催し、3か月で5万5000人を動員して大きな話題を呼びました。

さらに、同館が推進するプロジェクトは、過去に東京へのツアー(巡回展)も実施されており、日本の熱心な英国カルチャーファンやファッション関係者の間でも知る人ぞ知る存在として注目を集めてきました。今回オープンしたロンドンの新拠点だけでなく、今後は2027年にバーミンガム、2029年にはスコットランドのグラスゴーへのさらなる拠点展開も計画されており、英国全土の若者文化を網羅するネットワークが構築される予定です。

独自の音響空間と広範なバックアップ体制

Museum of Youth Culture press day. Camden London

ビジター体験の核となる音響システムには、英国を代表するハイエンドオーディオブランドの「モニター・オーディオ(Monitor Audio)」が全面協力しています。高スペックなスピーカーが館内全域に導入されているほか、リネット・カマラ氏のカスタムリグ制作も共同で行われ、没入感のある音響環境が構築されました。技術・通信面ではヴォルボス氏がサポートを行っています。

また、同館の設立とこれまでの歩みは、多くの公的・民間組織によって支えられてきました。英国の公的な文化財財団であるナショナル・ロッタリー・ヘリテージ・ファンド(The National Lottery Heritage Fund)は、過去10年間にわたり開発を主導的に支援。さらに、モッズやパンクなど数々のサブカルチャーと密接な結びつきを持つ老舗ファッションブランド「フレッド・ペリー(Fred Perry)」も長期的なサポーターとして貢献しています。

Text by British Culture in Japan編集部

 

Link

https://museumofyouthculture.com

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