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『名探偵ポワロ』全話放送! 第1回と最終回で登場するスタイルズ荘で起きた2つの事件とは?
5月13日(土)から毎週土曜は『名探偵ポワロ』! AXNミステリーで『名探偵ポワロ』全70話の放送が始まります。今回は、全70話のうち、2度、舞台として登場した「スタイルズ荘」に注目し、それぞれのエピソードのあらすじをミステリー専門チャンネル「AXNミステリー」が解説してくれました。
スタイルズ荘とは?
エセックスにあるとされる「スタイルズ荘」。ポワロとヘイスティングスは2度ここを訪れています。英語版Wikiによると、スタイルズ荘はマナー・ハウス(貴族や領主が郊外に所有していた邸宅)だそうです。
ちなみに語源は「滞在する」という意味のラテン語「manēre」から派生したものだとか…。いわゆる礼儀作法とかの「マナー」ではないんですね~。
「スタイルズ荘の怪事件」→美しいマナーハウス
シーズン2第10話「スタイルズ荘の怪事件」の舞台設定は、1916年か1917年。第一次世界大戦真っ只中です。
この時のスタイルズ荘は、ヘイスティングスの旧友ジョン・カベンディッシュの母親、エミリー・イングルソープ夫人(再婚したため名字が変わっている)が所有する邸宅でした。
「カーテン」→寂れたゲストハウス
一方、最終話である「カーテン」でのスタイルズ荘は、ラトレル夫妻が経営する古びたゲストハウスとなっています。執筆されたのが1943年なので……約30年後の設定ということに。
ポワロやヘイスティングスが登場しますが、みんな年齢を感じさせます。それもあってか……なんだか、ちょっと寂しい気分になりますね(最終話だということを知っているからかもしれませんが……)。
シーズン2 第10話「スタイルズ荘の怪事件」(原作 : 第1作目)
シーズン2 第10話「スタイルズ荘の怪事件」は、原作者アガサ・クリスティーの記念すべき処女作にして、ポワロ初登場作品です。
あらすじ
「スタイルズ荘の怪事件」では、傷病兵として陸軍病院で療養中のヘイスティングス中尉が、旧友であるジョンに誘われてここを訪れるところから始まります。
郊外に建つ大きな屋敷で、静かにリフレッシュできると喜んだのもつかの間……その女主人であり、ジョンの義母でもあるエミリー・イングルソープ夫人が突然の発作で倒れ、そのまま亡くなってしまいます。
彼女の死に疑問を感じたヘイスティングスは、村で再会した友エルキュール・ポワロに捜査を依頼するのですが……。
唐突に挟まった過去のエピソード
原作では第1話なので、ポワロとヘイスティングス、そしてジャップ警部の初登場です。この時すでに、ポワロとヘイスティングスはお互い知り合っている設定です。どんな出会いだったのかは描かれていませんが……。
一方ドラマでは、「西洋の星の盗難事件」と「あなたの庭はどんな庭?」の間に唐突に挟まった過去の話になっています。ドラマの時代設定は1930年代~なので、約20年前の話です。
ポワロがちょっと痩せ気味&ヘイスティングスが現役の軍服姿なので、「ああ、若い頃の話なんだな」ということはなんとなくわかると思います。
※余談ですがこの傷病兵や軍病院の様子は、『ダウントン・アビー』のシーズン2を彷彿とさせますね。まあ、時代的にはポワロの方が先なので順番が逆なわけですが…。第一次世界大戦中のイギリスの様子が、どちらもよく分かるかなと思います。
シーズン13 第5話「カーテン~ポワロ最後の事件~」(原作 : 最終話)
2014年に放送された「カーテン~ポワロ最後の事件」。もうこれで最後なのかぁーーーーと思いながら観たのをよく覚えています(笑)。
原作は1943年に執筆後、アガサ・クリスティーの強い希望で死後出版の契約がされました(結局クリスティが亡くなる1年前の1975年に出版されるんですが……)。
あらすじ
ポワロの誘いを受けて、再びスタイルズ荘を訪れたヘイスティングス大尉。老夫婦が経営する寂れたゲストハウスとなったスタイルズ荘でヘイスティングスを出迎えたポワロは、すっかり痩せ衰え、車椅子の身となっていた。
そして再びスタイルズ荘で殺人事件が起こる。事件の顛末を知っていながら、犯人を明かすことなくこの世を去ったポワロ。しかしその数か月後。ヘイスティングスのもとにポワロからの私信が届いたことで、事件の全貌が明らかになる……!
ポワロがまるで救世主に
まあ、放送からしばらく経っているので、そろそろ大丈夫だとは思いますが……。『名探偵ポワロ』は、ポワロの死で幕が下ります。これはもう原作でそうなっているので、致し方ないです。
ポワロの死後、ヘイスティングスの元に届いた手紙によって、「あの時スタイルズ荘で起きたこと / 未然に防がれたこと」が明らかになる…というスタイルで話が進みます。
「ポワロ カーテン」で検索すると、ネタバレやら解説、ラストに関する考察まで大量に出てきますが……。
筆者の私見でいうと、シーズン12&13は、なんとなくそれまでのシーズンとは空気が違う気がします。ポワロの年齢が上がっているせいかもしれませんが……それまではちょこちょこ歩く「外国から来た小男」扱いだったポワロが、まるで救世主というか……。かなり重みのある存在に昇華されている気がします。
かつてのポワロは、自分が重要人物扱いされないと不機嫌になるちょっと困った人でしたが……シリーズの後半に差し掛かると、自然とみんなポワロを丁重に扱うイメージがありますね。あくまでもイメージですが。
はじまりとおわり。これを観ればポワロを語れる!(かも)
長くなりました。そのうえ、ふわっとネタバレを混ぜたりしましたが……。
この2作品は、どちらも見やすく、オススメのエピソードです。まあ、デビッド・スーシェが演じたポワロのTVシリーズは、比較的どれも理解しやすいんですが……。
多分、犯人が、分かりやすいです。←
……これ以上言うと、皆さんの謎解きの楽しみをぶち壊す可能性「大」なので黙りますが(笑)。
ベルギーから亡命してきたお洒落で風変りな小男、エルキュール・ポワロ。後に世界中にその名声が知られるようになる名探偵の、はじまりとおわり。その両方の舞台となった、「スタイルズ荘」に注目してみました。
そんなわけで、スタイルズ荘で巻き起こる殺人事件を扱った2作品。
若き日のエルキュール・ポワロ&ヘイスティングスのちょっとフレッシュな活躍が見られる「スタイルズ荘の怪事件」と、年を取ったからこそにじみ出る凄みと執念に目が離せなくなる「カーテン~ポワロ最後の事件~」。
どちらもお見逃しなく!
文 / 瀧脇まる(うりまる)
名探偵ポワロ(全70話)
- 放送日
- 二カ国語版 : 5月13日(土)スタート 毎週土曜16時~
- リンク
- https://www.mystery.co.jp/programs/poirot/
\加入月0円!簡単視聴!/
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