手紙一通から始まった800kmの旅─英国ベストセラーを映画化した『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』日本公開決定

英国の書店を席巻したレイチェル・ジョイスのベストセラー小説が、ついに日本のスクリーンに登場します。アカデミー賞俳優ジム・ブロードベントが主演を務める『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』は、一通の手紙から始まる800キロに及ぶ感動の旅を描いた作品です。

映画化されたベストセラー小説

『ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅』は、英国で初登場No.1を記録し、世界36か国で刊行された英国文学の傑作です。マン・ブッカー賞にノミネートされ、日本では2014年本屋大賞翻訳小説部門で第2位に輝きました。このたび、その映画化作品が『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』として、6月7日（金）より日本で公開されることが決定しました。

ジム・ブロードベントの魅力

主人公ハロルド・フライを演じるのは、『アイリス』でアカデミー賞とゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞したジム・ブロードベント。彼の演技力は、本作での複雑な感情の機微を表現する上で欠かせない要素となっています。

旅立ちのきっかけとなる手紙

物語の始まりは、ハロルドの元に届いた一通の手紙からです。差出人はかつての同僚クイーニーで、彼女はホスピスに入院中で命が尽きかけていると伝えています。この突然の知らせに動揺するハロルドは、返事を出そうと家の近くのポストまで歩いて、すぐに戻るはずでしたが、ある言葉をきっかけに、そのまま予期せぬ旅に出る決意をします。

800キロの壮大な旅路

ハロルドの旅は、英国を縦断する800キロに及びます。手ぶらで歩き出した彼が目指すのは、クイーニーへの「ある想い」を伝えること。旅の途中で出会う人々との交流や、英国の美しい自然と街並みが、彼の心に新たな風を吹き込みます。

『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』は、人生の意味を問い直す感動の物語。ジム・ブロードベントの熟練の演技と、心温まるストーリーが、観る者の心に深く響くことでしょう。今後の続報が待たれます。

Story

定年退職し、妻のモーリーンと平凡な生活を送るハロルド・フライ。ある日北の果てから思いがけない手紙が届く。差出人はかつてビール工場で一緒に働いていた同僚クイーニーで、ホスピスに入院中の彼女の命はもうすぐ尽きるという。ハロルドは返事を出そうと家を出るが、途中で心を変える。彼にはクイーニーにどうしても会って伝えたい“ある想い”があった。ホスピスに電話をかけたハロルドは「私が歩く限りは、生き続けてくれ」と伝言し、手ぶらのまま歩き始める。歩き続けることに、余命わずかなクイーニーの命を救う願いをかけるハロルド。目的地までは800キロ。彼の無謀な試みはやがて大きな話題となり、英国中に応援される縦断の旅になるが……。