- Food
英国政府観光庁(VisitBritain)、大阪・関西万博2025で「Starring GREAT Britain」キャンペーンを展開─映画・ドラマのロケ地観光を促進
英国政府観光庁(VisitBritain)は、5月22日(木)の大阪・関西万博2025「英国ナショナルデー」において、グローバル展開中のスクリーンツーリズム・キャンペーン「Starring GREAT Britain」を紹介。映画やドラマのロケ地を巡る観光促進を目的としたこの取り組みは、英国パビリオンやイベントスペースで展示され、英国の多様な魅力を映像を通じて体験できる機会を提供します。
英国政府観光庁の「Starring GREAT Britain」キャンペーンとは
「Starring GREAT Britain(スターリング・グレート・ブリテン)」は、英国政府観光庁(VisitBritain)が2025年1月20日から世界規模で展開している観光促進キャンペーンです。このキャンペーンは、映画やテレビ番組のロケ地として知られる英国の魅力を活用し、訪英観光を促進することを目的としています。
キャンペーンの中心となるのは、映画やドラマの撮影地を巡る「スクリーンツーリズム」の促進です。英国政府観光庁の調査によると、英国訪問を検討中の人の90%以上が「映画やドラマのロケ地や、画面で見た場所を訪れたい」と回答しており、この需要に応える形でキャンペーンが展開されています。
キャンペーンの特徴
このキャンペーンでは、アカデミー賞を受賞した英国人映画監督トム・フーパー氏が手がけたブロックバスター風の映像が制作されています。この映像では「ミッション:インポッシブル」「スパイダーマン」「ハリー・ポッター」「ハウス・オブ・ドラゴン」「サクセション」「ブリジャートン」「パディントン」「ファスト&フュリアス」「メリー・ポピンズ・リターンズ」などの人気作品のロケ地となった英国各地を紹介し、視聴者を映画の世界に誘います。
大阪・関西万博2025での展開内容
英国パビリオン
英国政府観光庁は、5月22日(木)の「英国ナショナルデー」を中心に、大阪・関西万博2025において「Starring GREAT Britain」キャンペーンを展開します。会場内の英国パビリオンやフェスティバル・ステーションのイベントスペースでは、様々な形でキャンペーンが紹介されます。
体験型展示「キャスティング・コール」
万博会場では、キャンペーンのビジュアルを使用したデジタルビルボードの展示に加え、来場者自身が「共演者」として参加できる没入型の「キャスティング・コール」ブースが設置されます。ここでは、来場者が英国の映画やドラマの世界に入り込む体験ができます。
また、キャンペーンのブロックバスター風ローンチ映像も上映され、スクリーンに登場する英国各地を巡るシネマティックな旅を通して、まるで最前列の観客のように英国のロケ地を体感できる内容となっています。
「Starring GREAT Britain」キャンペーンの世界展開
Photo : VisitBritain/Disney
「Starring GREAT Britain」キャンペーンは、英国の主要な観光市場であるオーストラリア、湾岸協力会議(GCC)諸国、フランス、ドイツ、アメリカなどで広告展開されています。
多様なメディア展開
キャンペーンでは、ベルリンのクアフュルステンダム、パリのノール駅、ドバイのシティウォーク、ジェッダのコーニッシュなど、世界各地の有名な場所に大型デジタルビルボードが設置されています。また、ソーシャルメディアでのブランドコンテンツも展開され、英国の魅力を幅広く発信しています。
オンラインリソースの充実
英国政府観光庁のグローバル消費者向けウェブサイトには、スクリーンツーリズムに特化したハブページが設けられています。ここでは、ロマンスからファンタジー、アクションからアドベンチャーまで、映画のジャンルに沿ったモデルコースが紹介されており、訪問者が地方都市を含めた幅広い地域を訪れ、より長く滞在することを促しています。また、デジタルマップを通じて、映画にインスピレーションを受けた場所、アトラクション、体験を英国全土で探索できるようになっています。
英国政府観光庁の日本市場における取り組み
Photo : VisitBritain/Pinzutu Films/Ula Blocksage/Ramona Jones/Glasgow Life/Paul Watt Photography/Andrew Pickett/Diane Selbie/Moumita Paul/Ben Selway/Royce Mackin/Helena Bradbury/Alex Major/Chris Orange/Marina Comes/Quintin Lake/Andy Edwards/Jacob Niblett/Alicia Paige/@Herewegoagain/Anushka Gupta/Luxmy Gopal/@lifewithbugo/Abena Kusi
英国政府観光庁(VisitBritain)にとって、日本は重要な観光市場です。最新の予測によると、2025年の訪英日本人旅行者数は38万9千人(前年比24%増)、旅行消費額は4億3,300万ポンド(前年比30%増)が見込まれています。
「UKツーリズム・デー」の開催
英国政府観光庁は、大阪・関西万博期間中の6月5日(木)に英国パビリオンで「UKツーリズム・デー」を開催します。このイベントでは、旅行業界関係者やメディア、英国政府関係者を対象に、観光地としての英国のプロモーションが行われます。
日本市場向けの継続的な活動
今回の万博での取り組みは、英国政府観光庁が日本市場で行っている幅広い活動の一環です。旅行業界との連携を通じた最新観光商品の紹介、将来の旅行者向けのモデルコース開発に加え、日本のメディアを招いたプレスツアーの実施などを通じて、英国の魅力を継続的に発信しています。
英国政府観光庁のグローバル観光促進戦略
Photo : VisitBritain/Pablo/Getty Images/James Ennis
英国政府観光庁(VisitBritain)は、「Starring GREAT Britain」キャンペーンを含む様々な取り組みを通じて、2030年までに年間5,000万人の海外からの訪問者受け入れを目標としています。
「ショーケース・ブリテン」イベント
英国政府観光庁は、「ショーケース・ブリテン(Showcase Britain)」と呼ばれる旗艦イベントを通じて、世界17カ国から120名以上の旅行業界関係者を招待し、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの観光地を視察する機会を提供しています。参加者は映画やテレビにインスパイアされた教育視察旅行を通じて、最新の観光商品や体験を学び、それらを国際市場で販売できるようになります。
観光大臣とCEOのコメント
英国の観光大臣クリス・ブライアント卿は、「映画館で息をのむような瞬間の多くは英国で撮影されています。素晴らしい景観、驚くべき都市の風景、優れた映画の才能が長年にわたって組み合わさり、真に例外的な方法で結びついています。私たちは、国内外からの訪問者が映画やテレビのおかげで有名になった風景やロケ地に自分自身を没入させることで、それらを直接体験することを望んでいます」と述べています。
また、英国政府観光庁CEOのパトリシア・イェーツ氏は、「英国の目的地は、スクリーンツーリズムの強力な魅力を活用して国際的な訪問者を惹きつけ、彼らの支出を国と地域全体に広げ、地域経済を後押しするショーの真の主役です。映画とテレビをフックとして使用し、今日の英国の物語を語り、ダイナミックで多様な目的地を紹介し、私たちのおもてなしを中心に据えています」とコメントしています。
キャンペーンに登場する英国の主要ロケ地
Photo : VisitBritain/HBO
「Starring GREAT Britain」キャンペーンのローンチ映像には、英国各地の魅力的なロケ地が多数登場します。
ロンドンのロケ地
ロンドンでは、「メリー・ポピンズ・リターンズ」(シェパートン・スタジオで撮影)、「ミッション:インポッシブル – フォールアウト」(セント・ポール大聖堂)、「ノッティングヒルの恋人」(ケンウッド・ハウス)、「パディントン」(ポートベロー・ロード)、「シャーロック・ホームズ」(国会議事堂とテムズ川)、「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」(タワーブリッジ)などのロケ地が紹介されています。
イングランドのロケ地
イングランドでは、「ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月」(ケント州アシュフォードのヘッドコーン飛行場)、「ブリジャートン」(バッキンガムシャーのウェスト・ワイコム・パーク)、「ジュラシック・ワールド/炎の王国」(ノーサンバーランドのクラグサイド)、「ミッション:インポッシブル – デッドレコニング」(カンブリア州の湖水地方)、「パディントン2」(カンブリア州アルズウォーターの田園地帯)、「サクセション」(ヘレフォードシャーのイーストナー城)などが登場します。
ウェールズとスコットランドのロケ地
ウェールズでは「ハウス・オブ・ドラゴン」(北ウェールズのアングルシー)、スコットランドでは「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」(ローランズのエディンバラ)、「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」(ハイランドのロッホ・シール)などのロケ地が紹介されています。
スクリーンツーリズムの可能性と日本人旅行者への影響

Photo : VisitBritain/Sam Barker
スクリーンツーリズム(映画やテレビをきっかけにした観光)は、世界的に注目されている観光トレンドです。英国は「アウトランダー」に登場するスコットランドのハイランド地方や、「ブリジャートン」に登場するバースなど、多くの人気作品のロケ地として知られています。
経済効果と産業連携
英国政府観光庁は、英国映画委員会(British Film Commission)と協力して、英国全土でのスクリーンツーリズムを促進しています。観光とクリエイティブ産業は成長産業であり、英国が大規模な映画やテレビ制作をホストする能力と世界クラスの制作環境は、スクリーン関連の訪問体験とロケーションの範囲を拡大し、経済成長を促進し、訪問や投資の場所としての英国に対するグローバルな認識を強化しています。
研究によれば、英国を訪れた人は、英国のビジネス、製品、サービスに投資する可能性が16%高くなるとされています。インバウンド観光は英国の最も価値のあるサービス輸出の一つであり、英国貿易の主要な部分を占めており、2024年の訪問者支出による経済効果は推定325億ポンドに達すると予測されています。
ブリティッシュ・エアウェイズの増便
こうした日本人の英国への関心の高まりを受け、ブリティッシュ・エアウェイズは羽田〜ロンドン線を1日2便に増便しています。日本人観光客による経済効果は前年比34%増の約862億8550万円と予測されており、「Starring GREAT Britain」キャンペーンが日本人旅行者の長期滞在を促す効果が期待されています。
英国政府観光庁の「Starring GREAT Britain」キャンペーンは、映画やドラマのロケ地を通じて英国の多様な魅力を伝え、訪問者にさらなる発見と長期滞在を促す取り組みです。大阪・関西万博2025での展開を通じて、日本人旅行者の英国への関心がさらに高まることが期待されます。
Cover Photo : VisitBritain/Studiocanal
Link
https://www.visitbritain.com/en
Sponsered Link
Sponsered Link
Recommends
合わせて読みたい
Sponsered Link
Sponsered Link
Ranking
注目の記事ランキング
- Food
- Food
- Travel
- Home