ニーキャップ映画の新ビジュアル20点公開!テロ容疑で法廷闘争中のモ・カラに音楽界が支援

KNEECAP ニーキャップ

北アイルランド出身のヒップホップトリオKNEECAP(ニーキャップ)の半自伝的映画『KNEECAP/ニーキャップ』の新場面写真20点が公開され、8月1日(金)の日本公開に向けて注目が高まっています。サウンドトラックも好評発売中の一方、メンバーのモ・カラが6月18日(水)にテロ関連容疑で出廷し、大物ミュージシャンから大きな支援を受けるなど、映画以外でも話題の中心となっています。



新場面写真が一挙公開

KNEECAP ニーキャップ

映画『KNEECAP/ニーキャップ』の新場面写真が一挙公開されました。これらの写真は、北アイルランド紛争の傷跡が残る西ベルファストを舞台に、ドラッグにまみれた労働者階級の若者たちの姿を鮮明に捉えています。

ベルファストの現実を映し出すヴィジュアル

 

KNEECAP ニーキャップ

公開された場面写真では、メンバー3人が演技初挑戦にして本人役を演じる姿が確認できます。特に注目すべきは、アイルランド語法制化を求める抗議活動の背景が丁寧に描かれている点です。写真からは、彼らが直面する社会的な葛藤と音楽への情熱が伝わってきます。

スタイリッシュな演出技法

 

KNEECAP ニーキャップ

本作はスローモーションやストップモーションを駆使したスタイリッシュな演出で話題となっており、“アイルランド版トレインスポッティング”とも評されています。新場面写真からも、そのポップでユーモラスなテイストが感じられます。


サウンドトラックの魅力と収録楽曲

 

KNEECAP ニーキャップ サントラジャケット

 

映画『KNEECAP/ニーキャップ』のサウンドトラックが現在好評発売中。KNEECAPの代表曲「C.E.A.R.T.A」や「H.O.O.D」をはじめ、映画のために新たに制作された楽曲も収録されています。

アイルランド語ラップの革新性

 

KNEECAP ニーキャップ

KNEECAPは2022年まで北アイルランドでは公用語として認められていなかったアイルランド語でラップを行う画期的なグループです。彼らの音楽は政治的な風刺に反抗的なパンク精神を融合させたスタイルで、従来のヒップホップとは一線を画しています。

社会的メッセージを込めた楽曲

 

サウンドトラックに収録された楽曲は、アイルランド語の権利回復や北アイルランドの現実を歌ったものが中心となっています。特に「C.E.A.R.T.A」(アイルランド語で「権利」を意味する)は、彼らの代表作として多くのファンに愛され続けています。


ロンドン法廷での歴史的な一幕

6月18日(水)、KNEECAPのメンバーであるモ・カラ(本名:リアム・オーグ・オー・ハナイ)がウェストミンスター地方裁判所に出廷しました。この法廷審理は、単なる法的手続きを超えて、アイルランド語の権利と表現の自由をめぐる象徴的な出来事となりました。

アイルランド語通訳をめぐる皮肉な展開

 

KNEECAP ニーキャップ

法廷では興味深い場面が展開されました。ポール・ゴールドスプリング判事がアイルランド語通訳の手配ができなかったと述べ、「誰かできる人はいますか?」と尋ねたところ、傍聴席は笑いに包まれました。全員がアイルランド語教師でもあるKNEECAPのメンバー、DJプロヴィを指さしたのです。この光景は、まさに映画『ニーキャップ』のワンシーンを彷彿とさせる皮肉な状況でした。

無条件保釈で8月20日に次回公判

 

モ・カラは名前、生年月日、ベルファストの住所を確認した後、8月20日(火)の次回公判まで無条件保釈で釈放されています。次回公判では適切なアイルランド語通訳が手配される予定です。


ロンドン市内のビルボード抗議キャンペーン

法廷出廷を前に、KNEECAPは6月17日(火)にロンドン市内で大規模なビルボード抗議キャンペーンを展開しました。

歴史的差別への反撃メッセージ

ビルボードには「More Blacks, More Dogs, More Irish, Mo Chara」というメッセージが掲げられています。これは20世紀にイギリスの下宿屋やパブで見られた差別的スローガン「No Blacks, No Irish, No Dogs」を意図的に改変したもので、アイルランド系住民への長年の差別の歴史を想起させる強烈なメッセージとなっています。

「魔女狩り」への断固たる抵抗

 

KNEECAPはソーシャルメディアで「イギリスの裁判所は長い間、北アイルランドの人々を実際には犯していない『テロ』で起訴してきた。我々は彼らと戦う。我々は勝つ」と宣言しています。


ミュージシャンからの圧倒的支援

現在進行中の法的問題に対して、ミュージシャンたちから圧倒的な支援が寄せられています。

著名アーティストによる連帯声明

 

ポール・ウェラー、マッシヴ・アタック、フォンテインズD.C.、ブライアン・イーノ、ジョニー・マー、トム・モレロ、パルプなどの著名アーティストが表現の自由を守るための連帯声明に署名しています。マッシヴ・アタックは「KNEECAPは問題ではない。ガザが問題だ。ジェノサイドが問題だ」と明確に述べています。

ジュリアン・アサンジを担当した人権派弁護士による強力な法務チーム

KNEECAPの法務チームには、ウィキリークスのジュリアン・アサンジの弁護を担当した人権派弁護士のギャレス・パースが参加しています。これは今回の起訴が単なる刑事事件ではなく、表現の自由をめぐる重要な人権問題であることを示しています。


8月1日公開に向けた注目ポイント

KNEECAP ニーキャップ

『KNEECAP/ニーキャップ』は8月1日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次公開されます。

世界的な評価と受賞歴

 

KNEECAP ニーキャップ

本作は第97回アカデミー賞国際長編映画賞ショートリストに選出されたほか、第40回サンダンス映画祭観客賞(NEXT部門)を受賞するなど、25の映画賞を獲得しています。英国アカデミー賞(BAFTA)でも「英国脚本家・監督・プロデューサーによる優れたデビュー賞」を受賞しました。

マイケル・ファスベンダーの出演

 

KNEECAP ニーキャップ

本作にはハリウッドスターのマイケル・ファスベンダーも出演しており、話題性を高めています。彼の存在が映画により深みを与えていることも注目ポイントのひとつです。

R18+指定の理由

 

KNEECAP ニーキャップ

本作はR18+指定となっており、過激な内容や政治的メッセージが含まれていることを示しています。これは「セックス・ピストルズ以来、最も物議を醸すバンド」と呼ばれるKNEECAPの本質を忠実に描いているためです。

アイルランド語復権運動の現代的意義

KNEECAP ニーキャップ

KNEECAPを巡る一連の出来事は、現代における言語権と文化的アイデンティティの重要性を浮き彫りにしています。

言語復権運動の先駆者として

 

KNEECAP ニーキャップ

2022年まで北アイルランドでは公用語として認められていなかったアイルランド語を使用することで、KNEECAPは言語復権運動の一翼を担っています。彼らの音楽は若い世代にアイルランド語への関心を呼び起こす重要な役割を果たしています。

政治的抑圧への文化的抵抗

 

KNEECAP ニーキャップ

KNEECAPは今回の起訴について「これは政治的な取り締まりだ。これは関心をそらすためのカーニバルだ」と強く反発しています。彼らは「テロ行為に関する特別権限で起訴されるのはアイルランド人にとって目新しいことではない」と歴史的文脈も指摘しています。

次世代への文化継承

 

映画『KNEECAP/ニーキャップ』

映画『KNEECAP/ニーキャップ』は、アイルランド語映画として初週動員歴代1位の大ヒットを記録しました。これは若い世代がアイルランド語や自国の文化に対して強い関心を持っていることを示しており、文化継承の新たな可能性を提示しています。

映画『KNEECAP/ニーキャップ』公開情報

映画『KNEECAP/ニーキャップ』

 

監督・脚本
リッチ・ペピアット
製作
トレバー・バーニー、ジャック・ターリング
撮影
ライアン・カーナハン
音楽
マイケル・“マイキー・J”・アサンテ
出演
モウグリ・バップ、モ・カラ、DJプロヴィ、ジョシー・ウォーカー、マイケル・ファスビンダーほか
作品情報
2024年 / イギリス・アイルランド映画 / 英語 / 原題 : KNEECAP
公開日
8月1日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
配給
アンプラグド

©Kneecap Films Limited, Screen Market Research Limited t/a Wildcard and The British Film Institute 2024

 

Link

https://unpfilm.com/kneecap/

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