『アニタ 反逆の女神』予告編・場面写真公開！ザ・ローリング・ストーンズのミューズ描く話題作が10月25日公開

第76回カンヌ国際映画祭クラシック部門正式出品作『アニタ 反逆の女神』の予告編と場面写真が公開されました。ザ・ローリング・ストーンズのミューズとして知られるアニタ・パレンバーグの波乱の生涯を描く本作は、2025年10月25日（土）から新宿K’s cinema、アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開されます。

未公開ホームビデオ映像を含む予告編・場面写真が公開

今回公開された予告編は、スカーレット・ヨハンソンが読むアニタの独白「私は魔女と呼ばれた。尻軽、人殺しとも。演じた人と混同されたのかもしれない」から始まる印象的な構成となっています。映像にはストーンズのメンバーと共に飛行機のタラップから降りるシーンや、1965年の運命的な出会いの瞬間が収められています。

家族の証言と未公開映像で描かれる真実

予告編では、ブライアン・ジョーンズと並ぶアニタ、その向かいにうつむきがちに座るキース・リチャーズの象徴的な3人の関係を表す写真が登場。キースとアニタのフランスでの様子を映した未公開のホーム・ムービーでは、キースを訪ねた人々が長々と滞在し、名作が生まれている創作現場の空気が伝わってきます。

キース・リチャーズは「アニタへの愛が止まらなかった。彼女は多くの楽曲に出てくる。彼女はミューズだった。僕にとってだけじゃなく」と、彼女の存在の大きさを象徴するような言葉を語っています。

警察の尾行から逃れる日々と家族の絆

予告編後半では「まるでボニーとクライド。荷物と子どもをかかえ、警察の尾行から逃れ続けた」というアニタの独白が入り、「母は拘束された」という息子マーロンの言葉が続く。キースはその時の心情を「真っ暗闇だった」と振り返っています。

同時に公開された場面写真は、モデルとして活躍している様子、ブライアン・ジョーンズとの2ショット、元パートナーのキース・リチャーズと子どもたちとの日々、ケイト・モスとの写真など、プライヴェートの様子も含めて、自由、情熱、愛を持って生きた彼女の様々な魅力を伝えている。

ストーンズを魅了した「反逆の女神」アニタ・パレンバーグ

アニタ・パレンバーグ（1944～2017）は、イタリア系ドイツ人のモデル、俳優、ファッションアイコンで、60、70年代のロック文化における象徴的存在でした。多言語を操り、反体制的で自由奔放な彼女は、自身のペルソナとクリエイティヴィティで時代を体現した先駆者として知られています。

ブライアン・ジョーンズからキース・リチャーズへの運命の恋

1965年、アニタはストーンズの公演を観に行き、当時のリーダーであるブライアン・ジョーンズと恋に落ちます。その後、キース・リチャーズも彼女に横恋慕し、映画で共演したミック・ジャガーも彼女のとりこに。ブライアンの死後、キースとの間に3人の子どもをもうけましたが、末っ子を生後10か月で亡くすという悲劇にも見舞われました。

ドラッグ問題と家族の試練を乗り越えて

ドラッグの問題もあり、逃げるように引っ越しを繰り返すファミリーには、さらなる決定的な悲劇が待っていました。しかし嵐の渦巻く地獄からアニタは不死鳥のごとくよみがえり、常に状況に立ち向かい新しい価値観を創造し続けます。

周囲からは「ミューズ」「It Girl」「ロック界のワルキューレ」と称され、彼女がいなければストーンズのイメージも、ロックとファッションの結びつきも大きく違っていたかもしれない存在でした。

豪華出演陣が証言するアニタの影響力

本作では、アニタの回想録の言葉を『アベンジャーズ』シリーズで知られるスカーレット・ヨハンソンが声で演じています。また、かつてのパートナーのキース・リチャーズ、息子マーロン・リチャーズ、娘アンジェラ・リチャーズが、愛おしくも痛切な家族の秘話を語ります。

ケイト・モスが語る「女性の理想そのもの」

90年代スーパーモデルを象徴する存在であるケイト・モスは、予告編で「誰よりもロックスター。私にとっては女性の理想そのもの」と笑顔でコメント。また、先ごろ（2025年1月30日）亡くなったミックの恋人でありアニタと親友でもあったマリアンヌ・フェイスフルも出演し、アニタの影響力のとてつもない大きさと深さを物語っています。

文化界の著名人たちが語るアニタの魅力

その他の出演者には、『ブリキの太鼓』でカンヌ国際映画祭パルムドール、アカデミー賞外国語映画賞を受賞した映画監督フォルカー・シュレンドルフ、著名な画家バルティスの息子スタニスラス・クロソウスキー・ド・ローラ、ストーンズのメンバーであるブライアン・ジョーンズ、ミック・ジャガーなどが名を連ねます。

さらに、戦後アメリカ文化の象徴的存在であるジェーン・フォンダ、ビート・ジェネレーションの象徴的人物で詩人・作家・政治活動家のアレン・ギンズバーグ、アメリカを代表する現代美術家ジャスパー・ジョーンズ、60年代のポップアートの旗手アンディ・ウォーホルなど、アニタの幅広い交友関係を証明する出演者が揃っています。

第76回カンヌ国際映画祭クラシック部門正式出品作

監督はアレクシス・ブルームとスヴェトラーナ・ジルが共同で担当。本作は息子マーロン・リチャーズが母に捧げるべく製作総指揮を担当した家族愛に満ちた作品となっています。

未発表の回顧録から蘇る真実の物語

アニタの死後に発見された未発表の回顧録の言葉を用いながら、未公開のホーム・ムービーや家族写真から浮かび上がる、ストーンズと過ごした激動の日々とその後の年月を描く本作。彼らの背景に映る映像やその言葉から、当時の社会、文化が垣間見えるのも魅力です。

作品概要

監督

アレクシス・ブルーム、スヴェトラーナ・ジル

出演

アニタ・パレンバーグ、キース・リチャーズ、マーロン・リチャーズ、アンジェラ・リチャーズ、ケイト・モス、フォルカー・シュレンドルフ、スタニスラス・クロソウスキー・ド・ローラ、サンドロ・スルソック、ジェイク・ウエバー、ブライアン・ジョーンズ、ミック・ジャガー、マリアンヌ・フェイスフル、ジェーン・フォンダ、ジェイムズ・フォックス、アレン・ギンズバーグ、ジャスパー・ジョーンズ、アンディ・ウォーホル

声の出演

アニタ・パレンバーグ：スカーレット・ヨハンソン、キース・リチャーズ：本人、マリアンヌ・フェイスフル：本人

作品情報

2024年 / アメリカ映画 / 英語 / 原題 : CATCHING FIRE: The Story of Anita Pallenberg

公開日

10月25日（土）より新宿K’s cinema、UPLINK吉祥寺ほか全国順次公開

配給

オンリー・ハーツ

©2023 Brown Bag Productions, LLC

10月25日全国公開で観客が体験する音楽史の証言

『アニタ 反逆の女神』は2025年10月25日（土）より新宿K’s cinema、アップリンク吉祥寺ほかで順次公開。今回公開された日本版ヴィジュアルは、本国版の写真を使用し、ファッションアイコンらしくアニタのファッションセンスと美しさが際立つヴィジュアルとなっています。

ボヘミアン・ロック・シックを生み出したファッションアイコン

アニタ・パレンバーグは、ストーンズのミューズであり共作者、女優、モデル、ボヘミアン・ロック・シックを生み出したファッションアイコン、そして愛情深い母親でもあった多面的な女性でした。

予告編の最後で娘アンジェラ・リチャーズが話す「私のモットーは、前進あるのみ。振り返るな」というアニタの言葉が示すように、彼女は“誰より胆の据わった人”として、潔い生き方を貫いた女性でした。本作を通じて、60、70年代の文化や風俗に多大な影響を与えた“反逆の女神”の真の姿を知ることができるはずです。

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