タイタニック号「最後の晩餐」を再現したディナーイベントが東京・外苑前で開催、英国産ワインとのペアリングも

タイタニックディナー

1912年のタイタニック号が大西洋に沈む直前、乗客たちが囲んだ「最後の晩餐」を再現するディナーイベント「TITANIC DINNER(タイタニック ディナー)」が、沈没114周年を迎えた4月10日(金)・11日(土)に外苑前のフレンチレストラン「L’ESSOR(レソール)」で開催されました。英国産のスパークリングワイン「ナイティンバー(Nyetimber)」を用いた本格的なペアリングや、1912年当時の食器を再現したテーブルウェアなど、細部まで徹底的にこだわった没入体験が話題を呼んでいます。




114年前の「最後の晩餐」を東京のフレンチで完全再現

 

魏 国飛氏

魏 国飛氏

タイタニック号は1912年4月10日にサウサンプトンを出港し、4月15日に沈没。約1,500名もの命が失われたその悲劇の前夜、一等船客たちが囲んだ正餐「LAST DINNER OF THE TITANIC」が今回の再現ディナーの原点です。会場となったL’ESSORは、シェフの魏 国飛氏が16歳から料理の道を歩み、シャングリラホテルをはじめとする複数のレストランで19年にわたり研鑽を積んだのち、2008年に「マキシム・ド・パリ銀座」に入社。本場のフレンチの味を体得しながら8年間調理場を支え、2015年から料理長を務めるフレンチレストランです。

タイタニックディナー

1912年当時の食器を忠実に再現するため、英国の名陶磁器ブランド「ロイヤル クラウン ダービー(ROYAL CROWN DERBY)」と英国王室御用達カトラリーブランド「アーサー プライス オブ イングランド(Arthur Price of England)」の食器が用いられ、テーブルに広がる光景そのものが歴史の一場面として演出されました。さらに、過去20年間の没入型イベントのコスチュームデザイナーも参加し、スタッフが1912年当時の衣装で参加者をもてなす視覚的な没入感も徹底して追求されています。



英国産スパークリングワイン「ナイティンバー」とのペアリング

ナイティンバー

このディナーのドリンクペアリングに採用されたのが、イングランド南部のウェスト・サセックス州を産地とする英国産スパークリングワイン「ナイティンバー」です。英国のスパークリングワイン生産者として30年以上の実績を誇り、シャルドネ・ピノ・ノワール・ピノ・ムニエの3品種のみを使用。使用されたラインナップは以下の4種です。

  • クラシック キュベ マルチヴィンテージ:フレッシュな柑橘やリンゴのアロマに、クリーミーな余韻が続く定番の一本
  • ロゼ マルチヴィンテージ:熟したイチゴやラズベリーを思わせる優雅なロゼ
  • ブラン・ド・ブラン 2016:シャルドネのみを使った、骨格のある辛口スタイル
  • キュベ シェリー マルチヴィンテージ:デザートシーンに向けた甘口スタイル

ナイティンバーのリージョナルマネージャー兼ブランドアンバサダーの上原一輝氏が登壇し、各ワインの解説を行いました。2018年のIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)ではスパークリングワイン・プロデューサー・オブ・ザ・イヤーを受賞しており、英国スパークリングワインの実力を体現する存在です。



1912年の正餐メニューを忠実に再現したコース構成

 

1912年の正餐メニューを忠実に再現したコース構成

 

当日提供されたディナーは、タイタニック号の一等船客の晩餐「Restaurant Ritz 1912.4.14 Dinner Menu」を基に再構成されたコース構成です。以下のコースが提供されました。

  • アミューズ:サーモンムース、ブリオッシュ/ドルゴリンゴ
  • コールドアントレ:シチリアのオイルサーディン/小魚の酢漬け、4種の卵
  • スープ:クリームスープ・オランデーズ、パンペルデュー/骨髄
  • フィッシュ:サーモンとポシェ卵(クレソンのソース)
  • ホットアントレ:フォアグラ/コルドンブルー(フォアグラのガスパチョ)
  • ソルベ:ポンス シトロン
  • ロースト:仔羊のロースト ミント風味
  • ベジタブル:アスパラガスのミルフィーユ
  • コールドアントレ(2品目):パテ・ド・フォアグラ/ガランティーヌ チキン ロシアンサラダ
  • デザート:ピーチヒバリと洋梨/クレームブリュレ、スコットランドのウッドコック風アイスクリーム
  • サヴァラン、ガトー・プリンセス、プチフール

料理の随所に英国・フランスの古典的な技法と食材が散りばめられており、単なる再現にとどまらず、L’ESSORのシェフによる現代的な解釈が加えられた内容となっています。



英国・アイルランドの公式商工会議所も参加した国際色豊かな夜

タイタニックディナー

今回のイベントには、在日英国商工会議所(BCCJ)、在日アイルランド商工会議所(IJCC)、日英協会、そして駐日英国大使館内に拠点を置く北アイルランド開発庁(Invest Northern Ireland)など複数の在日英国・アイルランド関連団体がゲストとして参加しました。

北アイルランド開発庁のオスカー・ハード氏は次のようにコメントしています。「料理と演出を通じて英国の歴史と文化を立体的に体感できる、非常に印象深い文化体験でした。このような場を通じて、日本と北アイルランドの結びつきがより身近に感じられることを嬉しく思っており、今後も文化や人の交流を通じた関係の深化を期待しています」。

BCCJの専務理事であるサラ・バックリー氏は「タイタニック号の悲劇を単なる記念として扱うのではなく、あの時代を生きた人々の物語として真摯に向き合うことのできる、特別な体験だった」と述べています。

在日アイルランド商工会議所の副会頭である土屋善弘氏は「タイタニックとアイルランドの関係は広く知られていないが、多くのアイルランド移民が乗船しており、その物語がこのイベントを通じて語られたことに意義を感じる」とコメントしています。

ディナー中には、タイタニックの沈没時に演奏されたとされる「Nearer, My God, to Thee(神よみ御許に)」と映画『タイタニック』の主題歌「My Heart Will Go On」の生演奏も行われ、食事と音楽が一体となった没入体験が会場を包みました。



2027年は映画公開30周年・ダイアナ妃没後30周年の追悼晩餐会として企画中

タイタニックディナー

今回のイベントは4月21日(火)の段階で完売・終了しており、SNSを通じた反響も続いています。次回は2027年、沈没115周年を記念した開催が予定されており、主催者は現在準備を進めています。2027年は映画『タイタニック』(1997年上映)の公開から30周年にあたるとともに、ダイアナ妃の没後30周年でもあることから、次回は追悼晩餐会として企画されています。チケット情報や開催詳細は公式ウェブサイトおよびSNSで順次発表される予定です。

タイタニック号の沈没という史実を軸に、英国産の食器・ワイン・音楽を組み合わせた本イベントは、英国文化への関心が高い層にとって特に注目の体験型ディナーであり、来年の開催も大きな関心が寄せられそうです

Text by British Culture in Japan編集部

 

Link

https://titanic-dinner.therestaurant.jp/

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