“容易な”8枚目のアルバムでさらなる飛躍を目指すカイザー・チーフス。ナイル・ロジャースとのコラボやバンドの絆に迫る

Kaiser Chiefs

20年間にわたるキャリアと800万枚のアルバムセールスを誇るカイザー・チーフスが、通算8作目のニュー・アルバム『Kaiser Chiefs’ Easy Eighth Album』を3月1日にリリースしました。このアルバムで、カイザー・チーフスらしいキャッチーなリフやコーラスに加えて、エレクトロニクスやダンス、ポップの要素を取り入れた新しいサウンドを展開。プロデュースには、サム・スミスやエド・シーランらポップ・スターから、マキシモ・パークやピースといったギター・バンドまで手がけるアミール・アモールや、シックのレジェンドであるナイル・ロジャースが参加しています。

カイザー・チーフスとは?

カイザー・チーフスは、2000年にリーズで結成されたロック・バンド。同世代の声を代弁するバンドとして人気を集めてきました。カリスマ性のあるリッキー・ウィルソンをフロントマンに、ベースにサイモン・リックス、ギターにアンドリュー・“ホワイティ”・ホワイト、キーボードにニック・“ピーナッツ”・ベインズ、ドラムにヴィジェイ・ミストリーの5人から成ります。「オー・マイ・ゴッド」(UKチャート最高6位)、「ライオット」(9位)、「エヴリデイ・アイ・ラヴ・ユー・レス・アンド・レス」(10位)、「ルビー、ルビー、ルビー」(1位)、「ネヴァー・ミス・ア・ビート」(5位)などのアンセムを次々と放ってきました。

新作『Kaiser Chiefs’ Easy Eighth Album』の聴きどころ

カイザー・チーフスの新作『Kaiser Chiefs’ Easy Eighth Album』は、彼らのこれまでの作品に匹敵するほど強力で、まとまりのある作品集です。カイザー・チーフスらしい、いつものトレードマーク(キャッチーなリフ、共感できる歌詞、一緒に口ずさめるコーラス)を踏襲しつつ、さらにエレクトロニクス、ダンス、ポップへと向かっています。元ルディメンタルのアミール・アモールと、シックの唯一無二のレジェンドであるナイル・ロジャースもプロデューサーとして参加。持ち前のクラシックなインディー・ロックをベースに、彼らが幼少期に聴いていた80年代ポップをミクスチャーしたサウンドを作り上げました。

アルバムの全体のトーンを決定付ける「Feeling Alright」

 

アルバムのオープニングを飾る3rdシングル「Feeling Alright」は、ナイル・ロジャースとの初期セッションから生まれました。ダイナミックで威勢のいいファンキーなスタイルというこのアルバムの全体のトーンを決定付けています。5人全員が一緒にジャムを重ねて“みんなを笑顔にする”曲を作り出す、というバンドの基本的プロセスは、初期から変わっておらず、この壮大なダンストラックがその好例です。

「ナイルに“どんな曲があるんだい?”と尋ねられて、慌てて聴かせたのが、このジャムなんだ。彼は“最高だよ”と言ってくれたよ。18時間で歌詞を書き上げて、2日後には完成したんだ」と、ウィルソンは語ります。

リーズの初期世代のバンドを彷彿とさせる「Job Centre Shuffle」

 

かつてのカイザー・チーフスらしさは、バンドに専念する以前の時代を歌ったアンセム「Job Centre Shuffle」に違った形で表現されています。ギャング・オブ・フォーのようなリーズの初期世代のバンドを彷彿とさせます。

「Aメロとサビの構成だけど、でもケオティックにしたかった」

歌詞に怒りがあるとすれば、誰もが生活に苦しむ現状下、それが必要だからです。

「ぼくはレコードで悪態をつくのは好きではないが、Fワードを使ってうまくいったなと思うよ」とウィルソンは言います。

バンドの絆について歌われる「The Lads」

 

この20年間には、2012年のドラマー兼共同創設者のニック・ホジソンの脱退などの苦境にも見舞われましたが、団結力で乗り越えてきました。有能な後任のヴィジェイ・ミストリーは、今やニックより長くバンドに在籍しています。アルバムのラストを飾る「The Lads」は、そんな彼らの絆について歌われます。

「長い間一緒に活動して、僕たちはさまざまなことを経験してきた。人々は浮き沈みを経験する。浮く時は最高。沈む時は……みんなで一緒に、公の場ではないところで乗り越えること。いつも思うのは、アルバムのラストを飾る曲は、自分たちの最後のアルバムの曲となっても後悔しないような曲で締め括るべきだということ。……あ、でも、もちろんこれが最後のアルバムではないけれど!」と、ウィルソンは慌てて付け加えます。

タイトルが付けられた理由

タイトルが付けられた理由を、ウィルソンはこう語ってくれました。

「ぼくはピンク・フロイドやR.E.M.のように、8枚目のアルバムで本格的に飛躍したバンドにいつも魅せられてきた。これまで作った中で、最も容易なアルバムを作ろうとぼくたちは決めたんだ。世界的なパンデミックのせいで、思ったよりも時間はかかってしまったけれど、8枚もアルバムを作っているのだから容易にできるはず。良いものを作るのだから苦労するわけないからね」

Kaiser Chiefs
『Kaiser Chiefs’ Easy Eighth Album』

 

Kaiser Chiefs' Easy Eighth Album
レーベル:
V2
発売日:
Now on Sale

TRACK LIST

1.
Feeling Alright
2.
Beautiful Girl
3.
How 2 Dance
4.
The Job Centre Shuffle
5.
Burning In Flames
6.
Reasons To Stay Alive
7.
Sentimental Love Songs
8.
Jealousy
9.
Noel Groove
10.
The Lads

Link

https://kaiserchiefs.com/

Share
  • facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Mail

Sponsered Link

Sponsered Link

Recommends
合わせて読みたい

Sponsered Link

Sponsered Link