デヴィッド・ボウイ『ユー・アー・ノット・アローン』展が4月22日よりロンドンで開幕

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デヴィッド・ボウイの360度体験型イマーシブ・ショー『デヴィッド・ボウイ:ユー・アー・ノット・アローン(David Bowie: You’re Not Alone)』が、ロンドンのキングス・クロスにあるライトルーム(Lightroom)にて4月22日(水)より開幕。未公開映像や貴重な音源を駆使し、ボウイ自身の声で綴るアーティストの素顔に迫るショーです。




ボウイ自身の言葉で綴る、キャラクターの影から解き放たれた肖像

Behind the scenes production photography of David Bowie: You're Not Alone at Lightroom King's Cross.

『デヴィッド・ボウイ:ユー・アー・ノット・アローン』は、これまでのボウイ関連展示とはアプローチが大きく異なります。ジギー・スターダスト、アラジン・セイン、ハロウィン・ジャック、シン・ホワイト・デュークといったステージ上のキャラクターを軸に展示を構成するのではなく、それらのマスクの裏に存在した人間としてのデヴィッド・ボウイ──挑発者として、博学者として、そして時代を超えて人々を結びつけたアーティストとしての姿──に焦点を当てています。

ショーはテーマ別の章で構成され、ループ再生形式で展開されます。扱われるテーマは、演劇性、精神性、作曲プロセス、創造性の変革力など、ボウイが生涯をかけて探求し続けた領域です。1975年にラッセル・ハーティとの大西洋をまたいだテレビ対談でボウイが巧みに会話を主導するシーンや、『ダイアモンドの犬』ツアーの復元セットが目の前に出現する場面など、映像・音楽・空間が一体となった演出が随所に盛り込まれています。

Behind the scenes production photography of David Bowie: You're Not Alone at Lightroom King's Cross.

『デヴィッド・ボウイ:ユー・アー・ノット・アローン』は、ニューヨークに所蔵されるデヴィッド・ボウイ・アーカイブの膨大なフィルム群から精選された、未公開・初展示を含む貴重な映像素材を使用。『スペイス・オディティ』から『ダイアモンドの犬』、『英雄夢語り(ヒーローズ)』、そして晩年の傑作『ブラックスター(★)』に至る軌跡を、360度の空間で体感できます。



ライトルームの空間技術が生む没入体験——音響・映像・空間の三位一体

Behind the scenes production photography of David Bowie: You're Not Alone at Lightroom King's Cross.

本ショーの制作はライトルームが手がけ、デザインはスタジオ「59(ジャーニー・スタジオ)」が担当。脚本・演出はマーク・グリマーとトム・ウェクスラーが共同で行っています。グリマーはV&A(ヴィクトリア&アルバート博物館)の大規模展『デヴィッド・ボウイ・イズ』のクリエイティブ・ディレクターを務めた人物で、今回の演出においても映像と空間の関係性を深く理解した設計が実現しています。

音響面では、オリヴィエ賞・トニー賞を複数受賞したサウンドデザイナーのギャレス・フライが担当。『ハリー・ポッターと呪いの子』や『デヴィッド・ボウイ・イズ』も手がけた彼が、ライトルームの専用スパシャル・オーディオ・システム向けに各楽曲を新たに再構成しています。観客は単に映像を「見る」のではなく、音・映像・空間が融合した環境のなかでボウイのパフォーマンスを「体験」する感覚を得られます。

本ショーはデヴィッド・ボウイ・エステイト(遺産管理団体)との緊密な協力のもと制作・公認されており、ライトルームがこれまで世界で150万人以上の来場者を集めた批評的に評価の高いショーシリーズの最新作として位置づけられています。



開催概要とチケット情報——4月22日(水)から6月28日(日)まで

Behind the scenes production photography of David Bowie: You're Not Alone at Lightroom King's Cross.

『デヴィッド・ボウイ:ユー・アー・ノット・アローン』は、4月22日(水)から6月28日(日)まで、キングス・クロスのコール・ドロップス・ヤード内にあるライトルームで開催されます。チケットは大人25ポンドから、学生・コンセッション(割引対象者)は15ポンドから購入可能です。

チケットの販売は2月10日(火)19時より開始されており、ライトルームの公式ウェブサイト(lightroom.uk)から購入できます。6月28日以降の夏期分についても追加チケットのリリースが予定されており、最新情報はライトルームのメーリングリストへの登録で確認できます。

なお、ライトルームのこれまでの主要作品には『デヴィッド・ホックニー:ビガー&クローサー』『ムーンウォーカーズ:ア・ジャーニー・ウィズ・トム・ハンクス』『ヴォーグ:インヴェンティング・ザ・ランウェイ』などがあり、現在は韓国・中国・アメリカ・ヨーロッパ各地でも展開されています。



ボウイが遺した問い——「アートこそが生きる意味への最善の手がかり」

Behind the scenes production photography of David Bowie: You're Not Alone at Lightroom King's Cross.

本ショーのクリエイティブ・ディレクター、マーク・グリマーはその演出の意図を次のように語っています。「私たちが芸術的英雄に引き寄せられるとき、その謎めいた雰囲気、異質さ、エイリアン的な存在感を求めています……しかしボウイの場合、それは私たちが作り上げた幻想であり、彼自身の意図ではありませんでした。彼はキャリアを通じて、人間以外の何かとして描かれることを一貫して拒んできました。今回のショーは、ボウイを人間の創造性の擁護者として祝うものです。アートはあらゆる形において、生きる意味を理解するための最善の手がかりだという、彼が繰り返し発してきたメッセージに焦点を当てています」

デヴィッド・ボウイが2016年1月に逝去してから今年で10年が経ちます。映像・音楽・空間をシームレスに融合させた本ショーは、「ボウイを知っている世代」にとっては感動的な追体験となり、「ボウイをまだ知らない世代」にとっては発見の場となる設計です。没後もなお世代を超えて問いかけ続けるアーティストの本質を、ライトルームという空間で掘り下げる機会として注目されます。

Photos: Justin Sutcliffe for LIghtroom KX

Text by British Culture in Japan編集部

 

Link

https://lightroom.uk/

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